ある飼い主さんから聞いた話です(ちょっとフェイク入ってますので)。
この件については飼い主さんの許可を貰って書いています。
持病がある猫で定期的に検診と投薬を続けていましたが、あるとき急に来院がなくなりました。
どうしたのかなぁ?と心配しておりましたが暫くぶりに来院されまして・・・
「お久しぶり。元気にしてた?」と聞くと
『実は・・・』
猫が窃盗被害にあっていたらしいのです。
どういうことなの?と聞いてみると、ある人が「友人」と名乗り家にやってきて上がり込み、暫く滞在したのち、その人が帰ってから気がつくと猫が1頭いなくなっていたそうです。
もしかして扉の隙間から外へ出ちゃったのか、と飼い主さんは心配して探したそうですが見つからず。
その後も探索するものの姿を見せず、1ヶ月・2ヶ月と時間は過ぎていき・・・
ある日子供さんと家の近所を散歩していたところ、ある家の窓をふと見ると見覚えのある猫がいるのに、一緒にいた子供さんが気づきました。
「お母さん あの猫うちの子じゃない?」
そういわれて窓を見ると確かによく似ていました。
もしかして外に出ちゃったのを保護してくれたのかもしれない、と思いその家へ行き事情を説明していると・・・
実は猫を黙って持って帰っちゃったの、と言うではありませんが。
飼い主さんは驚くと共に怒りが沸いてきます。当然です。
だってその人「友人でもなんでもない」ただの近所の住人ですから。
話によると、前々からその飼い主さんの猫がいることは知っていたようで、たまたま見かけたときに同居人が「あの猫が欲しい」と言い出して、それで「友人」を騙り家に入り込んで猫を連れて帰ったと言うことでした。
これは明らかな「窃盗罪」です。
ですから当然「警察案件」です。
飼い主さんは当然の当然で警察(派出所)へ行き事の次第を説明しました。
すると警察官からは到底信じられない言葉があったそうです。
「友人ってことなんだから仕方ないんじゃないの」
いやいや友人でもなんでもなく「騙り」ですから、と反論しますが、結局その警察官はそれ以上のことはせず・・・
泣き寝入りですね。
でも大事な家族が無事に帰ってきたんだからと自分を納得させるしかない、と言うことでした。
まず、友人と騙って家に入り込み猫を連れ去るなどと言う暴挙、窃盗行為をして平然としている人間がいる、しかも家の近所にいると言うのは怒り・恐怖しかないでしょう。
そして明確な違法行為、窃盗罪にも関わらずまともな対応をしない警察官が存在するんです。
この2点についてどう思います?
私が思うにいずれの人物も「たかが動物のこと」と考えているんじゃないかと思います。
たかだ動物? やかましい。されど動物ですよ。
他人からすれば、動物に興味のない人にすれば「たかが」なのかもしれませんが、飼い主さんにすれば大切な家族として一緒に暮らしているわけですから。
これが人なら「誘拐」で重罪ですよ。「欲しかったから」というくだらない理由で奪っていく愚行は単純に「泥棒」です。
そして明らかな犯罪に対して明らかに「やる気のない」公僕。
この対応が警察としてのものならば警察の存在自体を見直さなきゃいけませんが、おそらくその警察官個人の問題なんでしょう。
だとしたらこういう警察官が「街の安全を守る」事が出来るんでしょうかね。
幸い猫には大きな体調変化はありませんでしたが、薬を続けなければならない体です。
飼い主さんも「この子は病気があって薬を飲ませなきゃいけないんです」と訴えてようやく返してもらったと言うことでした。
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