かつての口蹄疫から今回の豚コレラについて
事の発端とか行政の対応はさておき
法定伝染病罹患動物を診る機会なんてのは
ほとんどありませんから、この機会に
獣医学科の学生を現場に行かせてみてはいかがでしょうか、と思います。
対象管理区の動物はすべて殺処分となりますので
人手が必要になります。
現在名古屋の現場には自衛隊隊員が導入されているようですが
ここに獣医学科の学生を参加させてみてはと思うのです。
我が国はあらゆる法定伝染病がほとんど発生しません。
私の学生時代などを振り返っても現物を見たことなどありませんから
教科書でしか知ることが出来ませんでした。
しかし現物を見ることで、体全体で学ぶことが出来ます。
学生時代に破傷風に感染して発病していた仔牛を見たことがあります。
教科書に出ている通りの症状が見られており
「あぁ これが破傷風なんだ」と実感をしました。
教科書には写真は出ていますが動画はありません。
触ってみることもできません。
それよりも現物を見る・触ることでたった一度の経験で
ものすごい量の情報が入ってきます。
今、私が学生で現場に行けると言う事ならば
何も迷わず「参加」します。
大動物獣医師を目指していないわけですから
この機会を逃したらもう一生見ることができませんので
貴重中の貴重な機会です。
獣医学科の学生と言うのはプロではありませんが
全くの素人でもありません。
だから「防疫」と言う点で見ても例えば感染拡大につながるような
行為はしません。
実際の症例をみる
法定伝染病発生時における対応をみる、参加する
そして獣医師としての職務である殺処分を見る(実践することは無免許なので出来ません)
殺処分後の処置対応をみる
こういう機会は貴重でもありますが
将来獣医師として働くわけですから
必要な情報です。
こういう時に「見たい」と思うのが
獣医師を目指す人間です。
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