ドラマ「インハンド」から
民放ドラマってあまり見ないんですけど
医療系とかってことになると興味がわきます。
今回のインハンドは臨床系ではなく
しかも山Pかぁって思ってましたが
初回放送の宣伝でシャーガス病と出てましたので
こりゃまたタイムリーだねと言うことで見ることにしました。
そして今回はハートランドウイルスということでしたが
微生物学は案外と興味がありまして
特に細菌学はまあまあの知識があるつもりなんですが
ウイルス学はちょっと苦手です。
とは言え名前ぐらいは知ってるつもりでしたが
ハートランドウイルスってのは聞いたことがなく
何だろうなと思い立つわけですぐに調べてみました。
詳細は省きますが2009年に発見されたウイルスと言うことで
私が大学院を修了したのが1989年ですから
知らなくても仕方ない・・・ですわね。
ただこの新しいウイルスが今の仕事に実は関係があるものなわけです。
それはダニ由来感染症であること、です。
昨今SFTSと言うダニ由来感染症が話題になりましたが
ハートランドウイルスも近縁ウイルスと言う事ですから
同じくダニ由来感染症なわけです。
先日ボルホカラーSサイズの販売終了と言う記事を書きましたが
今後のダニ感染予防について本腰を入れて考えなければなりません。
ハートランドウイルスは現時点では日本国内での感染者は見つかっていないようですが
海外旅行が当然となっている今日では、いつ国内に入ってきてもおかしくないんです。
現在は感染の有無調べることが出来る状態に整っているらしいんですが
治療方法は確立されていませんし予防のためのワクチンもありません。
唯一の予防手段は「ダニに咬まれないこと」だけです。
ダニに咬まれてウイルスを注入されてしまったら感染成立となり
後は運任せ、です。
ダニの根絶はそもそも不可能です。
それが出来ないわけですから
ダニに咬まれないようにするしかウイルスから逃れるすべはありません。
SFTSは島根県内でも患者さんが出ています。
これから暖かくなり草むらのあるところ
つまりダニがいるところへ出かける機会が増えるでしょう。
気温の上昇とともに薄着になって肌を露出するでしょう。
ダニがすぐそこにいることを意識してください。
動物にはダニ駆除薬が使えますけど
人間用はありませんから。
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