獣医が言っちゃいけないセリフだと思いますがねぇ。
「もう年だから」と言って治療を回避するような言動を
獣医がしてしまったら飼い主さんはどうしたらいいんでしょうね。
しかも10歳程度で「もう年だから」と言うのは
人間年齢換算ってのをわかって言ってるわけじゃなさそうです。
犬猫の10歳は人間年齢では概ね50歳半ばです。
つまり私と同じぐらいなんです。
私が具合が悪くなって病院へ行ったとして
仮に肝臓癌や大腸癌だと判明して
医者が「あなたはもう年だからこのまま自然に任せた方がいいです」
などと口にしたら、多分ぶっ飛ばしますよ。
「俺の命をそう簡単にあきらめられてたまるか!」
リスクを背負いたくない。
自信がない。
やる気がない。
何でもいいですけど、そういう場合は別の病院を紹介してあげてもらいたい。
その上で飼い主さんがどういう選択をするかは自由ですから。
今回、隠岐の島へ定期の往診をしてきました。
そこでも何人かの飼い主さんから
「病院へ行ったけどそう言われた」
そう聞かされました。
でも私の所へ来た飼い主さんは
そう言われて手術や麻酔に対して恐怖心を植え付けられていましたが
「何とかなるものなら何とかしたい」
そう思っていたんでしょう。
そのわずかな希望の糸を断つことは出来ませんね。
獣医師としてというより人として、です。
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