岡本動物病院

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院長のブログ

食べるものについて

院長 / つぶやき / 2020.2.6 10:00

今のことよりも先のことを見据えて欲しいと思います。

普段から当院では「おやつはダメ」と飼主さんに話しています。

理由はいろいろありますが、先々のことを見据えてと言う点からは
加齢によって内臓疾患が出た場合に食事管理は厳密にしなければならなくなるからです。

とある獣医師専用サイトを見てみますと
ここは開業医が普段の診療での疑問点を専門医に相談することになっていますが
犬の僧帽弁閉鎖不全症の件での相談がいくつもありまして
その中で、開業医は自分の診断と処方を紹介してその後の治療経過が思わしくない
という時に相談するわけですが、専門医の中で
ある大学の教授は常に「食事のこと」を徹底するよう回答しています。

例えば僧帽弁閉鎖不全症で肺水腫を起こした場合
投薬のプロトコールはほぼ確立されていますので
ちょっと調べれば誰でもわかります。
それでも肺水腫のコントロールが上手く出来ていない場合
開業医は「薬の種類」のことを最初に相談しますが
こちらの教授は回答の際に必ず「塩分制限」の確認をするよう指摘しています。

私も経験があります。
心臓の薬を処方してその後診察をするんですが
診るたびにどんどん悪くなっていくんです。
こういう場合、薬が効かない?ではなく
ちゃんと飲ませているかどうかが重要なんです、が
どうやって飲ませているか、も重要で
例えば何かに混ぜて、包んで与えると言うことが多々ありまして
それはそれで良いんですが問題は何に混ぜているか、なんです。
治療していてドンドン悪くなっていった事例では
薬を

チーズ・ハム・ソーセージ・パンと言うのが多かったですね。

これらはいずれも塩分過多ですので
進行した心臓病では絶対に与えてはならない食品です。

ただ飼主さんからは「こうしないと薬を飲まない」と言う返答が多く
これを是正するのが困難なんです。

若い頃から色々与えているとそれでないと食べなくなる
と言うのがよくあることですが、残念ながら動物は
自分の体悪いこと、食事制限が始まってもそれに納得する
なんてことはありません。

結局、薬と毒を一緒に与えることになるので
出てくる効果は毒のほうだけ、となるんです。

今、おやつや人間の食べ物を与えている方は
目先のことを見るのではなく5年先、10年先に
目の前の家族が健やかに暮らす姿を想像して欲しいですね。

年を取って薬が手放せないなんてのは
人間も動物も同じです。
その時になって慌てる、困ると言うことが無いように
今のうちから節制しておいたほうがいいんじゃないでしょうか。

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