初診でいきなり安楽死を依頼しないでください。
他院にかかっているけれど休みだから電話した、ということで
高齢犬が数日前から食事を取れないようだと言う事でした。
当然診察の依頼だと思って話を聞いていましたが
突然変な事を言われました。
「しかん剤を打ってくれるか?」
しかん剤って何ですか?と言うと安楽死だと。
全く見知らぬ人が行ったこともない病院へ
しかも電話で安楽死を依頼するという神経が理解できません。
そこで「いいですよ」と言うとでも思ってるんですかね?
以前ここのブログで安楽死について書いた時も
その翌日に安楽死の依頼がありました。
当然初診の人ですが、話を聞いている限りでは
「飼うのが面倒になった」としか受け取れませんでした。
その時の犬は食事もとれる、散歩もいける
そういう状態で安楽死ってなんですか?と言う話です。
安楽死と言う言葉に棘がないので気が付かないのかもしれませんが
要するに
「殺す」
と言う事です。
大事なのはその罪をこちらも一緒にかぶりますという事なんです。
こちらがそう思わない限り実施するとなると
単に殺すだけで、それは安楽死などと言う綺麗ごとじゃありません。
あくまでも治療のひとつとして選択する方法ですから。
先の電話の人は結局こちらには来ませんでした。
電話で私が「ウチは初診の人の安楽死依頼は受けません」と言う事と
「することは診察ですから」ということで諦めたんじゃないでしょうか。
と言うかそういうことはかかりつけの方で相談していただきたい。
電話だけとはいえ、非常に気分が悪くなることなんですから。
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