院長 / つぶやき / 2021.7.30 11:35

ホントに困ったもんですね。

新型コロナウイルス感染者が急増と言うニュースですが
今日の朝のテレビで鳥取県が流しているCMで

「正しくマスクを着用しましょう」
と言うフレーズがあり、今更だけどねと思いつつ。

マスクの着用がすでに日常となっていますが
正しく着用していない人、かなりいます。

普段滅多に外出しないので街中の状況はよく知りませんけど
テレビに映る人を見ていると鼻を出している人多いですね。
あれじゃ何の意味もないのに、と思いつつ。

またウレタンマスクもほぼ無効ということですので
不織布マスクに統一すべきだろうな、と思います。
私もウレタンマスクで遊んでましたが
あれって結構使用しづらいこともあり
もはや使う事は・・・バイクに乗る時ぐらいです。

マスクの正しい着用と言うのはいかに隙間をなくすのか、と言う事なので
鼻の部分に心棒が入っていますからそこを鼻の高さに合わせて
曲げないとだめですね。
これは鼻が高い低いは関係ないです。
それとギャザーになっている本体は
しっかりとのばして顎の下まで覆わないとダメですね。
横の部分の隙間を減らすにはギャザーを伸ばす必要があるんです。

マスクをしているからと言って大声（小声でも）で喋くり倒していい、と言う事でもないです。
これは医療の現場で特に手術中のマスク着用について
あれこれ言われているところもありまして
手術中になぜマスクを着用しなければならないのか、と言う事を
問題提起している方々がいらっしゃるようで。
これも今更かよ、と思いつつ。

大学院の時に行っていた研究で組織培養をしていました。
その前の学士の時には微生物培養をしていまして
無菌操作のコツを知っている身としては
マスクが万能ではないことを知っています。

組織培養は生きた組織を培養液内で「育てる」わけですが
培養液は栄養たっぷりですからほんのわずかでも
雑菌が混入するとoutです。

同期のヤツと一緒にやってたんですが
こちらはしょっちゅう雑菌を生やして組織が死滅してました。
服を着替えキャップ、マスクを着用してましたけどね。
私などは不真面目な恰好でやってたんですが
全くと言っていいほど組織を死滅させることはなかったです。
これは学士時代に微生物培養の経験が生きたわけですが
その差は何だ？と言いますと
操作中に「喋っているかどうか」ということと
喋っている時にどっち向いてるかと言う事なんです。

喋ると口の中の、今の流行で言うところの「飛沫」が飛び散ります。
飛沫ってのは要するに口の中のつばですよ。
口の中は細菌だらけですから、例えばペットボトルに口をつけて飲んで
残ったものを冷蔵庫に入れていると翌日には中身は雑菌だらけになり
とても不潔です。
また相手と面と向かって喋ってればその人に対してつば飛ばしていることになるので
飛沫はもろに浴びることになります。

ちょっと横向いて、斜に構えておしゃべりってのがいいかもしれませんよ。

そうそう　不衛生と言う言葉ではなく、業界では「不潔」と言いますね。

手術時には手洗い、消毒をして滅菌したガウン、手袋を装着しますが
これらの格好をしているものは「清潔」でそれ以外のものは「不潔」です。
滅菌と言うのは「完全殺菌状態」を言うのですが
それが清潔ということなんですね。
つまり、日常生活の範囲内に清潔なものはない、とも言えます。

しきりに行われている「消毒」や「殺菌」はコロナ対策としては必要な事なので
実施すべきであると思います。
が、「滅菌」されているものもないわけで
（加熱調理したてのアツアツの食品は滅菌されているのと同じですね）
あれこれ触るのは止めておいたほうがいいでしょうね。
私など、プライベートではズボンのポケットに手を入れているので
触らないのが普通なんです。

コロナ騒ぎが治まらないと学会もセミナーも全部ウエブセミナーとなり
とてもつまらない、というか参加する気になれないのです。

はやく終息していただきたい。

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