まあ当たり前ですけどね。
責任を持たないといけない立場ですから。
今日某機械メーカーさんと話をしていたところ
その機械を使って血液検査の測定を行うわけですけど
出た数値の解釈についての問い合わせがある、と言う話になりまして
その際に
「確定診断をつけてくれ」
といってくる獣医が結構多いとのこと。
いやいや
それは診察に当たった当人がすることでしょ。
と思ったわけです。
血液検査の場合出てくるのは「数字」だけです。
その数字の解釈をしなければならないわけで
それを機械メーカーさんに聞いたってわかるわけ無いんです。
彼らは機械を作って販売し点検するのが仕事ですから。
もっとも稀に薬屋さん、この場合メーカーじゃなくて
代理店の人間、特に定年退職後の人で
病気や治療のことについて滔滔と喋る人がいますね。
薬屋さんはメーカーの人間であったとしても
病気の専門家じゃありません。
ましてや問屋さんなら何をかいわんやです。
医者や獣医師が実際に患者を診察し
諸々の検査を行い、その結果が「診断」です。
そしてその診断に基づいて行うのが「治療」です。
機械屋さんや薬屋さんが出てくる場面は一瞬たりともありません。
診察に当たったものが全責任を背負うんです。
答えが正解ならばよし、というか「当然」で
間違っていればよくなりませんし治りもしません。
それどころが悪化することだってあります。
検査データの解釈についてはこれまでにも
何度も書いていますけど数字だけ見たってダメなんです。
「読む」
ことが大事なんですが、これには知識だけでは難しいでしょう。
経験が重要だと思います。
たくさんの症例をみて治療前と治療後の全てを把握して
初めて「データ」となるんです。
教科書だけ、論文だけ見たってそこに完璧な答えはありません。
答えに通じる道筋は見つかることもありますが。
汗かいてべそかいてもがいてもがいて
それでようやく自分の血肉になるんですね。
時代がどれだけ変わろうとも
一人前になるには気合と根性が必要なんです。
名医と言われる方々は若い頃からそうやってきてるんです。
そういう方々とお話しすると背筋がピンとなりますよ。
そういう経験も必要なんじゃないでしょうか。
私もたまにそういう場面に臨みます。
一発で鼻をへし折られますから
また頑張ろう、という気持ちになれます。
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