いろんなところで起こっていることですけど。
昨今多くなっている車の事故もそうですね。
私が思うにメーカーがあまりにも過剰と思えるほど
「使いやすさ」を追求した結果、運転する人間の技術がどんどん落ちているように思います。
そもそも法律では車は「凶器」とされているわけですから
それを使いこなす技術があって初めて便利なグッズになると思っています。
私の仕事のことで言えば30数年前開業した頃と比べると
すべての機械がとてつもなく進歩しています。
例えばレントゲン。
かつてはフィルム現像でしたが、一般のカメラと同じことで
デジタルへと変更していきました。
フィルムの写真は撮り手の技術が要求されますが
デジタル化された機械は「誰がとっても同じ写真」になります。
ただ撮影場所をこだわって検査するにはフィルムの方が綺麗に取れます。
ただし上手い人が撮ればの話です。
デジタル化された現在ではレントゲン写真は、個人的にはあまり興味がわかなくなりました。
もちろん診察の時にはきちんと読みますけど、撮影することに対しての興味、ということです。
個々の部位をより綺麗に撮影するぞ、ってのが出来なくなったんです。
エコーも画像診断という点では同じですけど
こちらは機械内部にPCが組み込まれるようになり
そのことでの良い点もあるようですけど
以前の機械と比べると故障することが多くなったような気がします。
ただこれについては操作する人間の技術一本です。昔も今もこれからも。
進化したのはいわゆる画素数ですね。
非常に綺麗に見えるようになりました。
そして技術と言えば、一見簡単に見えるけれど実は相当難しいというのがありまして
それが「血圧計」です。
前腕部または尾根部にカフを巻いてスイッチオン、だけですが
この機械ほど技術レベルの差が出るものも珍しいぐらいです。
ちなみに私は下手です。
婦長の方がはるかに上手です。
言い訳をすれば、私がする機会はほぼないですから
実践の回数が違います。
血圧測定は簡便でありながら動物病院ではあまり浸透していません。
メーカーさんも困ってますね。
先日の京都でのセミナーの際にも心臓病・腎臓病の専門医の先生も
看護師向けセミナーにおいて血圧測定について熱く講義されていたようです。
『獣医の先生たちに血圧測定しましょうと言ってもリアクションがないんです。
君たちが明日病院に戻って先生たちに血圧測定しましょう!と言っておいてください」
だそうです。
ちなみに当院には血圧測定器があります。
随分前にこの先生の講義を聞いて「なるほど」と思ったので
すぐに購入しましたね。
このほか様々な機械の進歩はありますけど
きちんと使いこなせてないものが多いように思います。
皆さんもそうじゃないですか?
例えばPCやスマホなど機能を完全に使いこなせてる人ってあまりいないんじゃないでしょうか。
機械は進歩しますけど人間の進歩はそれに追いついてない、ってことが多いかな、と思います。
もちろん私もスマホは「目覚まし」と「電話」と「SNS」だけです。
全般の機能を考えると豚に真珠状態ですね。
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