「犬にも痛覚はある」なんてニュースがありましたが、当たり前でしょ。
何を今更というのが実感ですが、今それを言わなきゃならない理由でもあるんでしょうかね?と思います。
痛覚は人によっても感じ方は違いますし、動物と人間とも違います。
人間と同じ感じ方だとすれば、野生動物は縄張りや伴侶争いで喧嘩はしないでしょうね。
だって噛まれたら痛いですもん。
平和的に解決する方法を考えて、大脳進化のスピードが速くなったかもしれませんが(笑)
しかしながら、犬猫だって痛いんだよって言うのが獣医学領域で言われるようになったのは割と最近の事なんですね。
動物用鎮痛剤と言うものがなかったというのがそれを物語っています。
今では各メーカーさんが色々販売してますし、より安全性の高いものが出てきています。
いわゆる「非ステロイド系鎮痛剤」と言うのが一般的な鎮痛剤なんですが
今のところ犬では色々選べますが猫では1種類だけしかありません。
猫用については、日本では使用認可されていますがアメリカでは禁止ではないようですが
「それを使うと猫が死ぬ」などと言われているようですし
イギリスでは「最低用量で使うならいいんじゃない」という感じらしいです。
私も使っていますけど、使う場合には「イギリス式」ですね。
ただ個人的には猫にはステロイド剤の方がいいような気がします。
ステロイド剤については副作用の事であれこれ言われていますが
これも感受性が人と動物は違うので、人であ〜だこ〜だという現象が
動物では必ずしも起こるわけじゃありません。
学術的には猫は人間の6倍の抵抗性を持つとのことですから
単発使用であれば特に問題となる副作用は、少なくとも私は経験がありません。
ただ長期的に連用するとなると当然のように副作用が出てきますね。
とは言えどんな薬であっても副作用が「0」と言うことはありません。
それを出さないようにするのが処方ですのでいろんなことを考えながらやってます。
ただし鎮痛剤に関しては原因によりけりですが長期的使用と言うのはあまりありません。
治せるものならば痛みの原因を取り除けば良いんです。
しかし取り除けられないもの、例えば神経痛などがそうですが
こういう痛みは薬で抑えざるを得ません。
こういう時のため、かどうかわかりませんが、長時間持続タイプのものもあります。
これを使うと毎日投与しなくてもいいので飼い主さんも楽ですね。
動物の痛みと言うものに正面から向き合うことによって
どんどんと「いい鎮痛剤」が出てきています。
痛みの原因や程度などに応じて各種薬を使い分けていくってのが今の時代ですね。
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