岡本動物病院

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院長のブログ

胆石・膀胱結石 

院長 / つぶやき / 2017.8.18 10:47

どうするか?

膀胱結石は種類によっては溶解できるものもありますので
大きさによっては内科治療も考慮されます。
ただ、いつでも手術が出来る準備は必要でしょう。

これに対して胆石は内科治療では効果ないですから
対処としては手術一択となります。
ただ問題になるのは

「いつ手術するか?」です。

ある獣医師専用サイトで胆石の症例について
どのようにすればいいか、と言う質問がたびたび出てきますが
それに対する回答として手術に対して消極的な意見が見られます。
また返答がない場合もあります。
ちなみに回答しているのは大学の先生ですけど
わからないならわからないでいいでしょうけど
返答しないというのは質問者に対して失礼ではないかと思います。

手術に対して消極的な理由としては
胆嚢切除後に肝臓内に胆石が出来た症例がいるとか
書いてありましたが、これは術後の対応が悪いからであって
手術をして胆嚢を取ったから肝臓内に胆石が出来たわけじゃないです。

ウチでもこれまで肝臓内胆管に胆石が出来ていた症例の経験はあります。
手術して取り除くことは出来ませんから大して効果が期待できないとしても
内科的な対応しかできません。
しかしほとんどはそのまま肝不全へ移行して不幸な結果になります。

胆石を確認した場合、経過観察として放置しておくと
胆嚢破裂のリスクだけが残ります。

人間の場合コレステロール結石ですので表面が丸いようですが
動物の場合にはビリルビン結石ですから表面はザラザラ、トゲトゲしています。
だから胆嚢粘膜を損傷しやすいわけです。

放置しておいて粘膜損傷が続けばその部分が菲薄して
最終的に胆嚢が破れることは容易に想像できます。

破れてから手術したとしてもその時には胆汁漏出性腹膜炎を合併しますから
手術しても救命できるかどうか。

だから私はことが大きくなる前に手術して取るべきだと思ってます。
何にも症状がないのに?という事も言われますけど
症状がないわけないんです。
気付いていないだけです。

胆嚢炎の症状は様々です。
それをいちいち見逃していれば
治るものも治りませんし
助かる命をみすみす見逃すことになりかねません。

考え方としては「癌」と同じです。
早期に対処すればいいと思うんですよ。
初期の癌なんて何の症状もありませんけど
放置しておけば大きくもなるし転移もするしで
ろくなことにはならないです。

病気に関しては昔から言われることで
「早期発見早期治療」
これに尽きると思います。

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