院長 / ニュースレター / 2014.11.7 22:16
胃がパンパンに膨れて大変なことになります。
今日は「胃内異物」の症例です。
胃は大きな袋なので少々のものを飲み込んでもあまり症状がありません。
今まで診た事例で言いますと・・・
・ゴム製のフィギア(人形)
これはレントゲンを撮ったら胃の中で「バンザイ」してました。
冗談で「心霊写真かも知れない」などと軽口を・・・
・焼き鳥の串
これは胃を突き破って皮膚の方へ出てきました。
過去に2〜3回ありましたね。さすがに無症状とはいきませんが案 外平気な感じでしたのでびっくりです。
・ビー玉 or スーパーボール
これらも無症状です。
・テニスボール or ゴルフボール
おもちゃとして与えていた軟式テニスボールを7つ食べてました ね。これも無症状でしたが胃の中で割れていて潰れていて7つが綺 麗に並んでました。
また、ゴルフボールは11個入ってました。
テニスボールは鉗子でつまんで取れたんですが、ゴルフボールはト ングを使いました(笑)
いずれも無症状です。
ただし、飲み込んだものが胃の中で悪さをしたら・・・
特に多いのが「ガス発生」による胃拡張です。
今回はシェパードなのですが、おやつとして与えていた「牛のアキレス腱」が原因でした。
レントゲンではこのように写ります。
レントゲンにはそのアキレス腱は映らないです。
しかし胃を開けて中身を取り出してみると・・・
取り出しもの全てがこちら。
同じようにガスを発生させた事例としては「豆」が有名ですね。
マメ科植物はすべからくガスを発生させます。
大動物領域でも「クローバー」による胃拡張を学生時代に見たことがありますね。さすがの牛ですらダメというのがトリビアでしょう。
変わったところでは「紙製おてふき」というのもありました。これはコンビニなどでもらうおてふきか赤ちゃんのおしり拭きかどっちだったかはっきりしなかったのですが、おてふきについている薬品が原因ではないかと推察しています。
そのほかでは「しいたけ」というもありました。きのこ類も動物に与えてはいけない食材ですが、この事例では煮物を食べさせていたようでした。そもそもきのこは消化悪いですので・・・
私は食べ物に関して、常々飼い主さんには「基本的にドッグフード以外は与えるべからず」と言っています。
確実に体にいいものだけを選択して与えましょ、ということなのです。それが健康をまもる一番無難な方法だと思います。
また異物の誤食を防ぐには、動物の口や足が届くところに、加えられるようなものは置かないことと
ケージやサークルの使用を勧めています。
ただし、異物の誤食を繰り返す場合、内臓に異常があることも多々あります。
単なる癖ではない場合もあるので要注意ですね。
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