岡本動物病院

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ニュースレター

猫とひも(糸)

院長 / ニュースレター / 2014.11.21 20:44

猫が大好きなひも(糸)も気を付けないと危ないんですよ。

今日は「ひも(糸)状異物の誤食」です。
特に猫で多いですね。
なんといっても猫はヒモが好きですから。

今回の症例は嘔吐が断続的に続くということで他院を受診。
処置をうけたものの症状の改善がないということで転院。


断続的嘔吐がある場合、当院では基本的に造影検査を行います。
これは以前ある大学の外科の先生とセッションをした際に、その先生から指導されましたのでそのまま素直に実施しています。

とは言え、まずは五感を使って診察をします。
ひも状異物の誤食がある場合、ひもの片方は胃内に先端は小腸へ流れています。
そして小腸の蠕動運動のため小腸同士が引っ張られていわゆる「アコーデオン状」になると言われています。

そうすると触診で硬くボコボコとした小腸がわかります。
そして小腸のアコーデオンがどこの範囲まで行っているかを確認するために造影検査を行うのですが、往々にして造影剤は途中で止まります。

この時点で腸閉塞は確定ですが、小腸は圧迫されている時間が長くなると組織の壊死が起こります。その場合小腸を切除しなくてはなりません。
過去にタオルを飲み込んだ犬で、閉塞して1週間以上経過してたため小腸全域が壊死していた事例を経験しています。
腸閉塞は緊急手術が必要です。
時間との勝負です。
固形の異物の場合、切除・切開箇所は少なくてすみますが、ひもや糸の場合は数カ所を切って中のひもや糸を切って少しずつしか出せません。
一箇所切って一気に引き出せればラッキーですけども。


この症例も食欲廃絶から(おそらく閉塞してから)3日が経過していました。結局小腸の壊死は見られませんでしたので、飼い主さんの判断(転院)が早かったから助かりましたね。

猫の飼い主さんへ。
ひもで遊んだらちゃんと最後は片付けましょうね。
そして裁縫で使ったいとは無造作にゴミ箱に捨てちゃ猫が引っ張り出して遊ぶので気をつけてくださいね。

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