これ、全く違うものです。
適切な例えかどうかわかりませんが、私はこう説明しています。
肝臓と言う「工場」を評価します。
まずは外観。
新築であればピカピカです。
年数が経つと壁の汚れや屋根の傷みが出てきます。
これの評価が肝臓検査です。
そして工場の稼働状態を評価します。
工場には原料が持ち込まれ加工されます。
最終的に製品が出来上がってくるわけですが
その過程でゴミや不用品が出てきます。
これの評価が機能検査です。
ALT・AST・ALP・GGTなどは
外観と配管の状態を診る項目です。
GLU・TCHO・BUN・ALBなどは
製品・不用品の状態、量をチェックしています。
機能検査の項目はこの4つ以外もありますけどね。
ただ、肝臓も経年劣化や稼働状態のオーバーワークなどがあれば
検査項目に異常値が出ることもあります。
しかし中がきちんと稼働していれば
機能検査には異常値が出てこない場合が多々あります。
こういう場合に「肝臓が悪い」と言うのは間違いです。
機能的には何ら問題がないのにも拘らず
ALTやらの項目に「異常値がある」という事で
治療を、投薬やサプリメントはては食事療法まで、行っても
検査数値に変化がなく、延々と「治療」を続けているという人は多いんじゃないでしょうか?
もちろん、今後悪くならないように、肝臓に負担がかからないように
今のうちから「気を付けましょう」と言うのは正しいです。
しかし実は肝臓は悪くなっていないのに
薬を与えるというのは逆に肝臓に負荷をかけることもあるんです。
食べ物であれ薬であれ
主に肝臓で「分解」し「代謝」しますので
肝臓を働かすことには変わりありません。
余計な仕事をさせているとすれば
それは「サービス残業」と同じですから
非常に「ブラックな行為」と言っても差し支えないでしょう。
例えば10歳前後になると、経年劣化は体のいたるところで起こります。
それらは経年による「老化」であって決して「病気」ではありません。
病気と言うのは「治療が必要な状態」ですから
治療が必要ないのに治療をするというのは治療ではないんです。
なんだかよくわからない表現ですが(笑)
それが病気なのか否か。
治療が必要なのか否か。
これを見極めないと世の中病気だらけになってしまいます。
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