院長 / つぶやき / 2022.8.22 22:27

これは結構聞かされますね。

誰からか、というとほとんどは業者さんです。

いろんな動物病院に仕事で行くわけで、そこで様々な目に会うらしいです。
機械の入れ替えの際には、古い機械を取り除くとそこはゴミ、埃だらけという惨状を見るそうで
口には出せないものの「だから壊れるんだよ」と思うそうです。
壊れたから新しいものへ入れ替えるのはよくあることで
機械の寿命なら仕方がないんですが、そうなる前に壊れるということは
壊れる原因があるわけですよ。

大抵はゴミ、埃だそうですが

新しいものに買い替えてくれるなら売る側としてはいい話なわけですが
しかしながら売る側にも機械への愛着や商品に対する自負があるわけで

「もうちょっと丁寧に扱ってほしい」

という感情はあるみたいです。

またゴミや埃は臭いの元です。
動物病院＝くさい、というのも業者さんあるあるだそうで
結構意を決して入るというところもあるそうで
気の毒に思います。

家でも各家でそれぞれ独特のにおいというものはありますが
普通に掃除が行き届いていれば嫌悪感ということはないでしょう。
見えないところの掃除が出来ていなければ臭いの元も隠れているわけですから
パット見綺麗に見えても実は・・・というのも残念な話です。

動物はこの臭いに関して人間よりも過敏に察知します。
他の動物の臭いが充満していればそこには彼らが感知する様々な形態の臭いがあるようで

例えば、リラックスできる臭いや緊張感を持つ臭いというのもあるらしいですね。
これは人間にはよくわからないものだと思いますが
病院で暴れる犬は、単に病院嫌いということもあるでしょうが
臭いによって危険を察知している可能性もありますね。

先日ある業者さんとそんな話をしてたんですが
当院が開業して30年以上経過しているという話をしたところ
においの話になったわけですが
なぜ？と聞かれたのでそれはね、というところから
私が大学を出て勤務していた病院で掃除を徹底的に叩き込まれましたから、と答えると
どうやら仕事でその病院にも行っているらしく
「なるほど」と納得してましたね。

元々掃除をすることなんてなかった生活を長くしてましたが
かといって不潔なのも嫌いなので学生時代までは必要最低限だけでした。
しかし就職してからはそんな甘えは通用しませんので
院長に言われるがまま体を動かしていたら勝手に身についたというのがホントのところです。

私、こう見えて従うべき人の言うことは素直に言うことを聞きます（笑）。
なので院長から「暇があったら掃除してろ」と言われ
「はい」としか返事しなかったですし、そのまま実行してました。
特に反論もなかったですし、そんなもんだろうなぁと思いましたので。
これが昭和生まれの体育会系育ちの人間ですよ。
上から言われることに対する返事は「はい」だけです。

今のご時世そんな体質は色々いわれますけども
昭和の考え方もいいんじゃないでしょうか。
例えば「見て盗め」なんてのは典型的ですけども
それをすることで注意力が向上しますし、まずもって自分で考えることが出来ますね。
手取り足取り教わるとその瞬間は「できる」と思ってしまうんでしょうけど
ホントの意味で自分のものにはならないんじゃないかなと危惧します。
教わることは教わりますけど、ある程度から先は自分で考えないと
細かな部分や緊急時の対応とかは誰にも教わることが出来ませんし
助けてもらえるわけでもないです。

院内の掃除も業者さんに依頼すればきちんと仕上げてくれるんでしょうけど
細かな部分までも考えると自分でやった方がいいなと思ってますので
うちでは開業以来ずっと自分たちでやってます。
自分ですることで気づくことも多々ありますし
それが今度飼い主さんへの指導に繋がることもあります。

掃除して綺麗になると部屋の雰囲気もガラッと変わりますし
確かににおいもなくなりますね。
綺麗だけじゃなく清潔にも出来るんで
掃除をするのは楽しいです。
まして病院ですから家族以外の人たちを招き入れるところですから
「くさい」と思われるのはこちらも嫌ですし
これも日本人の「おもてなし」かな、なんてことも思います。

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