腎臓病・歯周病・関節炎 のことです。
これが犬ならばなんだろう、と考えてみると
心臓病・歯周病・関節炎・・・あまり変わらないですね。
腎臓と心臓はひらがなで書くと点々があるかないかの違いで
これはダジャレではなく、治療方法も基本的には同じなんです。
ただ、犬と猫では腎臓の構造が違いますので
悪くなり具合がちょっと違います。
猫の腎臓病は「多尿多飲」から始まり、食欲低下・嘔吐と進行します。
これに対する処置としてまずは食事療法が重要です。
食欲低下の原因はそのほとんどが多尿からの脱水によるものなので
点滴や補液で一時的な改善が期待できます。
嘔吐の原因は胃粘膜の損傷が原因ですので
胃粘膜保護薬を使います。
4月になると猫の腎臓病の新しい薬が出ます。
当初は「治療薬」と聞いてましたが実際は「進行抑制剤」と言った方がいいでしょう。
いったん壊れた腎臓を元に戻すことは不可能ですが
悪いと気づいた時点からの進行を止めることが出来れば
それが早期発見が出来たのであればなお効果的でしょう。
犬の腎臓病は猫のように点滴・補液だけでは効果は不十分です。
以前は犬の腎不全のコントロールは非常に難しいものでしたが
近年は比較的長くコントロールができるようになりました。
犬の心臓病の多くは後天的な疾患で一番多いのは「僧帽弁閉鎖不全症」です。
こちらも20年前と比べると治療成績は爆発的に向上しました。
ただ、進行状態によって使用する薬の数が増えてきます。
現在当院で治療している犬では5種類で維持コントロールしている症例がいます。
現在18歳でつい先日歯周病から波及した蓄膿症治療のために
抜歯術を行いましたが、飼い主さんから「麻酔は大丈夫かな?」と聞かれました。
まあ、その心配は当然でしょうね。
これが初対面の犬ならばさすがの私も躊躇したかもしれませんが
長いこと「主治医」をしてますから、心臓の状態も手に取るようにわかっているので
麻酔について、こちらは全く心配していませんでした。
ちなみにこの犬も心臓病・歯周病・関節炎のコラボがありますし
最近は軽症ながら膵炎も時々起こします。
高齢になったとしても食事が取れるようにしておきたいというのが治療の目的です。
経鼻カテーテルと胃瘻チューブなどの処置方法もありますけど
個人的には「自力でご飯を食べる」と言う形にこだわりたいと思ってます。
自然に近い形で、と言うのは多くの飼い主さんの希望だと思いますが
それに応えるにはこちらがどう動くかで決まってくるだろうと思ってます。
その覚悟がなければ高齢動物の治療は出来ませんから。
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