これは「コナン君」の気分です。
体調不良の原因である「犯人」探しですので証拠をたくさん集めます。
一番大事なのは「稟告」
これは飼い主さんから聞き取りをします。
その中に「症状」があります。
これを取っ掛かりにして原因を探っていくわけです。
私は常々「獣医学も医学も多分『簡単』なもの」と思ってます。
体の基本的な構造・機能・働きと言う概念をしっかり叩き込んでおけば、ですが。
基本的な知識無くして何も出来ません。
車のエンジンの構造を知らない人間が道具だけ揃えても修理は出来ないのと同じです。
正常な状態を把握しておけば、異変が起こった時にそれは「目立つ」ので
どこが悪いのか、と言うのを見つけるのはそんなに難しいことではないです。
ただ思い込みが強いと真実からどんどん離れていきますね。
決めつけと言うのは恐ろしいもので、思考が間違った方向へ行っても
オリジナルな根拠を振り回し、強引に答えとしてしまいます。
また全然わからない場合にも「まあとりあえずこれで」と言うのも怖いです。
証拠固めのために検査をするわけですが、この検査も適当では困ります。
機械を使って検査して、その数値を鵜呑みにするのであれば別に獣医じゃなくても誰も出来ます。
数値を見るのではなく「読む」と言う作業が出来るのが専門家たる所以ですから。
レントゲンやエコーなど体の内部を見ることもできます。
もっと高度なものであればCTとかMRIもあります。
ただ、ものには順序と言うものがあるわけで、いきなりCTを撮るなんてことはないですね。
レントゲンやエコーを駆使すればCTの所見に匹敵すると豪語する獣医師もいますから。
レントゲンは写真です。
普通のカメラで撮る写真と原理は全く同じです。
ただ体の中が透けて見えるというだけの違いです。
今ではコンピュータ制御のモノを使ってますけど
以前はフィルム撮影をしてました。
これまた普通のカメラと同じでデジタルのものよりフィルムの方が綺麗です。
綺麗と言うことは細かなところがしっかり写るということです。
撮影者の技術の差も出てきます。
エコーは完全に技術の差が出ます。
エコー検査の際にはあらゆるテクニックを駆使します。
それによって普通は見えないものが見えてきたりもします。
こうして色々な技術を駆使して犯人をあぶりだしていきます。
そう考えるとコナン君だけじゃなく鑑識の仕事も兼ねているかもしれませんね。
余計におもしろくなってきますねぇ。
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