院長 / ニュースレター / 2014.11.23 00:20
今日は「眼瞼腫瘤」です。
加齢に伴って眼瞼の腫瘍性病変が増えてきます。
多くは良性のものですが、ときに悪性のものもあります。
また感染症が原因のこともあり、その場合は抗生剤の点眼で改善することもあります。
症例の多くは大抵10歳以上ですので、手術前には体の検査が必要です。
手術に関しては腫瘤の周囲をV字に切り込んで切除します。
かつて他院の手術とやらで眼瞼に沿ってまっすぐ切り取っただけ、というのを見たことがありますが、
根っこが残っているわけですからそういう手術では再発必至です。
「根こそぎ取る」
これがあれゆる場面での腫瘍外科の基本です。
今回の症例は13歳でした。
眼瞼腫瘤がだんだん大きくなってきて角膜をこするために眼脂(目やに)が多くなってきたので切除することにしました。
V字に切り込む場合、眼瞼は結構血管が豊富なので意外に出血が多く見られます。
とは言えあまりガチガチに止血処理を施すと傷の治りが悪くなるそうなので、止血も「ほどほど」にとどめます。
また、縫合の場合も裏側へ糸を出してしまうとその糸で角膜を傷つけますので絶対に裏側へは糸を出さないようにします。
また、私は皮膚表面の縫合を細いナイロン糸で縫合しますが、結び目を作ったあとの糸の断端を長めに残します。
そうしておくと抜糸の際に鉗子で糸の先端をつかみやすいからです。
抜糸が済んで毛が伸びてくると傷跡もほぼわからなくなりますので、元の「綺麗な顔」に戻ります。
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