岡本動物病院

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院長のブログ

気にならないのか、不思議。

院長 / つぶやき / 2017.11.20 23:05

目の前の出来事(トラブル)がスルー出来るのはとても不思議です。

異常に削痩している動物を診ると

『どうしたの?』

こう感じるのが普通の感覚でしょうし
なぜそんなことになっているのか
原因を考えるのが獣医師だと思います。

見た目が「元気だから」と言う一言で片づけてはダメでしょう。
異常な削痩があって元気がなかったら死んでしまいますから。

削痩している場合、まずは「食欲はどうなの?」です。
食べが悪いというなら間違いなく病気です。
それなら元気はないでしょう。
食欲はあるという場合、これも「正常か」「異常か」を考えるべきで
通常の食欲である場合は少なくて
多くは「異常な食欲」があるはずです。

なぜなら、異常な削痩があるわけですから
体は異常な栄養不良状態となります。
それを補うよう脳から指示が出ますから
食欲は正常以上にあるはずです。

その場合、食べているものが体内に栄養として取り込まれていないわけですから
端的に言えば「消化不良」のはずです。
例えば10の食事をして5が栄養になり残りの5が糞便となるのが普通だとしましょう。
異常な削痩ですから栄養となっているのが5以下であることは簡単に想像できます。
すると排便量は5以上になるわけです。
例えば栄養となるのが2だとするならば8が便となるわけです。
その場合5の栄養状態になろうとしますから食べる量が2.5倍必要ですから
食事量は25となります。

もっとも体は数学のように単純なものではないですけど
大まかな考え方としてはこれで良いと思います。

しかし飼い主さんから与えられる食事量が2.5倍にはなかなかなりませんから
動物はその他の分を与えられる食事以外に求めざるを得ません。
要は「口に入れば何でもいい」となりますから
異物だろうがなんだろうがパクパクいっちゃいます。

これは立派な行動異常ですので
飼い主さんが気づくのが普通でしょうけど
毎日同じ光景が続けば「そんなもの」としてとらえてしまうでしょう。
でもそれは異常な行為であることは明白なので
獣医師はその旨確認し、原因を突き止めるべく検査をしなくてはいけません。
それが仕事ですから。

体の異常は「正常ではない行為」も含みます。
いつも(平常時)と違うことがあったなら
それを見逃しちゃ獣医師国家資格が泣きますね。

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