岡本動物病院

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院長のブログ

肝・胆・膵

院長 / つぶやき / 2017.12.25 22:40

肝臓・胆嚢・膵臓のことです。

先月の大阪学会の際に購入した書籍なのです。

これら3臓器の疾患は、多分かなり多いんです。
でも正確に診断が出来るか?と言うと
なかなか難しいんです。

これは普段からずっと感じていたことで
その答えを見つけたいけれど、見つからず。
と言うのも昔の書籍は今の時代全く使えません。

おそらくその当時の常識は今からすれば
非常に稚拙だったんでしょう。

多くの「わからないこと」がある時点で
書籍になっていても、その時代の「常識」であって
真実には程遠いんですね。
年々と研究が進み、いろんなことが明確になってきて
その途中途中で書籍は出てきますけど
すぐに「時代遅れ」となっている現状を考えると
真実に手が届いている人はまだ誰もいないんでしょう。

それだけ動物の事はわからないことだらけです。

どうしてそんな状況なのだろうと考えるに
人間の方の常識を持ってきて動物に当てはめようとするからじゃないでしょうか。

そもそも論ですが、動物種が違うのに
人間が常識の中心軸にいるわけでもないのに
そこからスタートするから矛盾がたくさん生じてくるのわけで
そんなのは当たり前なんです。

例えば、火星人がいたとしましょう。
それは地球人とは、多分、全く違う生命体でしょうから
地球人の常識で考えたって真実には絶対に届きません。

犬と猫でも全く違う生き物です。
大雑把な形は似てますけど
誰が見たって犬と猫を見間違える道理がないというとおり
外見も中身も全く違います。
もっと細かく見ていけば細胞のレベルでも違いがあります。
犬の常識が猫に通じないんですから
人間の常識が動物に通じるわけがありません。

大学時代の解剖学の試験で
顕微鏡に標本が置かれていて
それを覗いて「これなんだ?」という問いに答えるというのがありました。
その中で一番簡単だったのは
肝臓の組織が顕微鏡に置いてあり
「この動物、な〜んだ?」と言うものでした。
肝臓の組織を見ただけで動物種を当てるわけです。
しかもそれが「簡単」なんです。
どういう事かわかりますか?

肝臓って動物によって構造が違うんです。
だから機能も違うんです。
ゆえに食性も違うんです。

胆嚢だって膵臓だって、見ただけで動物種が違うのは当然わかります。
何だったら赤血球だって顕微鏡見れば違いが分かります。

それぞれの違いが機能の違いにつながります。


話がずいぶんぶっ飛んでしまいました。
肝臓・胆嚢・膵臓でしたね。

読んでいると私の知らなかったことが
約1割ぐらい書いてあります。
読んでいると私と見解の違うことが
約5分ほどあります。

だから読んでいてとても楽しいです。
ただ、真実にはまだ到達してないんだろうなぁと思いつつ読んでます。
いつの日か真実に到達する日がやってくるんでしょうけど
その時に私が現役でいられるかなぁと考えると
気が遠くなりますね。

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