岡本動物病院

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院長のブログ

腎臓の検査

院長 / つぶやき / 2017.12.21 09:33

個人的に腎臓に興味があるものですので。

これも血液検査だけでものをいうわけにはいかないんです。

腎臓病を疑うなら、考えるなら
絶対に尿検査をしなければなりません。

尿検査をせずに「腎臓がぁ〜」と言うのは
専門家としてはちょっとどうなの?となりますから。

ただ、尿を採取しなければなりませんので
ここが結構問題です。

まずは、自宅で採取して持ってきてもらう方法。
これは、例えば猫の場合、トイレ砂にしみ込んだものではダメです。
排尿姿勢を取ったところで下から皿で受けて、と言う方法が必要です。
ただこれは「とりあえず尿検査」という事でして
もっと正確に検査する必要がある場合には
病院内で採取することになります。

オスの場合はカテーテルを挿入して採取しますが
これはペニスがある分簡単にできます。
メスの場合は犬猫とも麻酔をかけないとカテーテル挿入はちょっと難しいです。

実は最もスタンダードな方法は「膀胱穿刺」です。
これが一番正確な情報を得ることが出来ます。

膀胱穿刺は文字通り膀胱に針を刺すんですが
「えぇ〜!!針を刺すの!!!」と思われるかもしれませんが
実際は痛みもありませんし、すぐに済みます。
どっちかと言えばカテーテル入れる方が痛いんじゃないでしょうかね。

ただ膀胱穿刺をしたことがない、と言う獣医も結構多くて
聞いたところによると「怖いから出来ない」なんて人もいました。
まあ・・・獣医師が怖いんじゃどうしようもないですが。
またカテーテル挿入も「体に負担がかかるから」と言う獣医もいるようで
いやいや、負担なぞかかりませんから(笑)。

腎臓病は基本的に治りません。
だからこそ出来るだけ早期に発見して
病気の進行に気付くことが大事です。
血液検査で異常値が出た場合には
既に相当進行している状態のことが多いので
手遅れ、とまでは言いませんが
治療が後手に回りかねません。
それを回避するためにも尿検査は必須です。

あとは腎臓の形態・構造を調べるためには
画像診断(レントゲン・腎臓造影・エコー)などを行い
出来るだけ正確な診断を付けなければ
その後の治療方法が変わってきます。

最終的には、これはどんな病気もそうなんですが
組織検査をすれば確定出来るんですが
こと腎臓に関しては私自身やったことがありません。
専門家に聞いても「あまりやる必要なし」と言う人と
「どんどんやった方が良い」と言う人がいます。

個人的には、どんどんやるような検査じゃないと思うんですが・・・

まあそこまでいかなくても血液・尿・画像検査は院内で出来ますから
そちらをきちんと行うことで割と正確に診断できます。

とにかく、腎臓病を語るなら
尿検査は絶対、です。

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