岡本動物病院

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健康診断 

院長 / つぶやき / 2018.2.6 09:08

何を持って健康と診断するか、です。

おそらく一番多いのは「血液検査」だと思いますが
血液検査ではすべてが「数値」です。
検査項目の数、種類によって診断内容が全く変わってきますし
数値の「正常値」と「異常値」の境界が不明瞭なのも問題です。

血液検査は「血球検査」「白血球分画」「(生)化学検査」「電解質検査」の
4つが一般的に行われます。
ほとんどは機械が自動測定するので機械から出てきた数値を評価するわけで
作業自体は簡単なことです。
ただし出てきた数値を評価するのは「頭」が必要です。
単に数値を基準値に当てはめてあれこれ言うのだけであれば
誰でも、獣医じゃなくても出来ます。

専門家としてするべきは数値を「見る」のではなく「読む」ことが重要なんです。
これを読み間違えると病気を見逃すかもしれないし
病気ではないものを病気にしてしまうかもしれません。

画像診断をする施設もあります。
開業医ではレントゲン検査とエコー検査になると思いますが
レントゲン検査では「胸部」と「腹部」を見る必要があるでしょう。
そうなると必然的にエコー検査も「心臓」と「腹部臓器」を見る必要があります。

レントゲンでなければわからない場所、骨や関節など、がありますし
エコーでなければわからない場所もあります。

最近、相談で多い疾患、胆嚢や肝臓などはレントゲン検査だけではほとんど何もわかりません。
エコー検査をもって情報を収集することが出来ます。
また腎臓ではレントゲンとエコーだけでは不十分で
尿検査と血圧測定が必要になってきます。

こう考えると健康診断のメニューは結構多くなってきますね。
あとはそれぞれの病院が「何を調べるか」という目的によって
メニューが変わるんだという事を飼い主さんも知っておかねばなりませんよ。

血液検査だけでいいのか、画像診断も要求するのか、
尿検査はどうするか、など各病院で提示されている健康診断メニューを
吟味する必要があると思います。
メニューの項目が増えればその分費用もかかってきます。
費用対効果を考える必要もあるでしょう。

個人的には血液検査だけでは健康を診断することは出来ないと思っています。
ただ項目は出来るだけ多いほうがいいんですけど
それでもわかる臓器は限られてきます。
同じ検診を行うなら、出来るだけ項目は多いほうがいいんじゃないかなと思ってます。
人間ドッグも同じことですね。
会社の健康診断レベルなら血液検査、血圧測定ぐらいでしょうけど
人間ドッグではそれ以上の項目を実施しますから。

健康であることを100%証明する方法はありませんが
出来るだけ多くの臓器を調べることは
それなりに価値があると思います。

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