岡本動物病院

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院長のブログ

ラッピング療法

院長 / つぶやき / 2018.3.6 22:57

久しぶりに自分の体で行っています。

怪我の修復については長らく誤った常識がまかり通っていました。
しかし10数年前から正しい治療法が浸透するようになってきました。

傷は消毒するな。
傷は乾かすな。

傷口は怪我をした直後に血を絞りだし
流水でそれを洗い流すだけにします。
その後乾燥させないようにすることが
早く治る、そして傷が目立たなく治るコツです。

それ専用のものもありますが、少々お高いので
家にあるもので代用します。
それが「ラップ」です。
サランラップでもクレラップでもなんでもいいですよ。

傷口しっかり覆うように巻きつけて
ずれないように端をテープで留めます。
これを毎日交換するだけです。

傷を消毒すると殺菌は出来ますが細胞も傷つけます。
細胞が傷つけば治癒が遅れます。
そして乾燥させないというのは古くはエジプト文明までさかのぼるのですが
ミイラを作るときに利用された技術です。
乾燥させてしまうと体は崩壊します。
ミイラは「再生」のためのものですから壊れてしまうと復活できません。
その技術と全く同じ理屈で傷を乾燥させないようにするのは
細胞の再生を速やかに促します。

ただちょっと問題は臭いです。
一見腐ったような臭いがしますが
決して腐ってはいません。
腐っていたら膿汁が出るはずですけど
実際には腐ってないので膿汁は出ません。

動物でこれを応用する際には
抗生物質を併用しますが、投薬か注射です。
決して創面にイソジンを使ったりはしません。

このラッピング療法は湿潤療法として
今では普通の治療となっています。
市販の絆創膏でも市販されています。

ただ古代からおこなわれていた方法です。
何時の頃からか間違った方向へ行きましたが
元に戻った、という事ですね。

先日猫に引っかかれた傷でこれを行っています。
何か所かやられたんですが、関節の屈曲部分2か所の傷が
深いのでここをラッピングしています。
1つは綺麗に治りました。
ラッピングしてから2日ですよ。
もう1つはちょっと深いのでもうちょっとかかりそうです。

写真でお見せすればもっと説得力があるかもしれませんが
怪我ですから一応自粛しました。
でも綺麗に治ります。

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