岡本動物病院

お問合せは0852-31-6119まで

院長のブログ

解剖

院長 / つぶやき / 2022.7.22 21:36

これはとても重要なものなのです。

病気治療を行っていて最終的に亡くなった場合
これまでの診断や治療が正しかったのか
他のことを見逃していなかったのか、など
これまでの経過の確認と
いわゆる「答え合わせ」の確認ができるわけで
正直なところ不安もあります。

血液データや画像診断は病巣を直接見ているわけではないので
例えば手術をすると体の中の病巣を直接見ることができ
検査ではわからなかった部分が露になってきます。

胆嚢の手術だと検査ではわからない癒着や
奇形が見つかることも多々ありますし
腫瘍の摘出手術だとその形状や血管増生などが
出てきて手術の難易度が急変することもあります。

また解剖することで本当の死因を見ることが出来ます。
先日久しぶりに解剖する機会がありましたが
その症例は心臓病、腎臓病、クッシング症候群など
多くの疾患がありその治療をしてきました。
それらの診断には自信があったんですが
治療効果はどうだったのか、死因に直結していたのかなど
不安になる要素はありました。
しかし実際に解剖してみて死因は肺炎であることが分かりました。
これまでの治療の効果はあったことも確認でき安心できました。

解剖することを飼い主さんから了承してもらうには
心情的な面でなかなか難しいとは思います。
ただ私は若いころから解剖に同意していただくことが多く
自信のスキルアップに繋がっていますので
本当に感謝しています。

また我が家の動物はすべて解剖を行っています。
その結果として胆嚢炎という病気を知ることができ
また胆嚢炎が体にどのような悪影響を与えるか
例えば臨床症状などとすり合わせが出来ましたので
その後の治療に役立っています。

臨床医は診断し治療をして経過をつぶさに観察していきますが
最終的な答え合わせをして初めて自分のしてきたことの真偽が明確にでき
それが技術や知識の向上につながると思っています。

今後もそのような場面があれば解剖をお願いすることがあると思います。
その節にはどうかご了承いただき真実の解明にご協力いただければ幸いに思います。

| comments (0) |

コメント

コメント投稿

【必須】



【必須】

  • トップページ
  • 診療について
  • 当院のご案内
  • 診療時間&交通アクセス
  • 避妊・去勢手術について
  • 検診のご案内
  • スタッフ紹介
  • お知らせ一覧
  • ニュースレター
  • お問い合わせ

院長のブログはこちらから

読み込み中・・・

このサイトはjavascriptを有効にしてご覧ください。また読み込みにお時間がかかる場合がございます。

Calendar

<< 2024年05月 >>

      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
690-0015 島根県松江市上乃木4-29-21 Tel:0852-31-6119 (診療時間) 午前 9:00〜12:00 午後 4:30〜07:00 (休診日) 休診日は、日・祝日です。 (注)水曜日午後は手術日としており大きな手術を行っています。水曜日午後と夜間は電話が留守番電話に切り替わります。

当院は診療料金を現金の他、クレジットカード(VISA・MASTER)、WAONで支払いいただけます。

※支払い回数は1回のみです。
※WAONのチャージはできません。