
前からあるにはあったんですけど特に深く考えてませんでした。
人には「思春期早発症」というホルモン性疾患があるようですが
動物ではどうなんだろうな、と考えてみました。
昔から、特に野良生活をしている猫でまだ幼い月齢にも関わらず妊娠している事例を診てきました。
それまでは単に「野良だから子孫を残すということで早熟なんだろな」と漠然と思ってましたが
特に今年は明らかに若齢過ぎる妊娠猫を多数診ました。
避妊手術依頼で術前の検診の際に見つかるわけですが
そもそも誕生日がはっきりしないことが多いわけですが
飼主さんの言うことを聞いてこちらも体をチェックして
まだ、子猫のレベルだね、と思っていたら
何だかお腹大きくない?という事例が多々ありました。
推定ではありますがまだ生後半年経ってないんじゃないのという猫が
すでに出産間際という状態です。
猫の妊娠期間は約2か月ですので
生後半年で妊娠したということは生後4か月齢で交尾をしたということになります。
これまでにもたまにそういう事例はありましたが
今年は特に多い感じです。
こういう場合、ほとんどの飼い主さんは妊娠に気づいていません。
まあそれも当然でしょう。
まさか、と思いますよ。
こちらもそうですけど。
でも妊娠はエコーで確認しているので間違いはないわけです。
そうなると生ませるのか手術をするのかの2択になります。
産ませるのであればそのまま帰ってもらうことになりますが
手術を希望される場合には急いで段取りをしないといけません。
妊娠週齢も推定ですので明確にいつ生まれるというのは分からないですから
その前に手術をしないと意味がなくなります。
生後4か月齢というと人では小学生しかも低学年レベルです。
人でこんなことがあれば大きなニュースになるかもです。
でも体の発育が早くホルモン分泌が成熟していれば
理論的に妊娠は可能です。
まあその前にすることをしないと、ですが
動物の場合はその点は完全フリーですので
体がそういう状態であれば妊娠は十分考えなければならないです。
これももしかして思春期早発症ということなのかな、と。
ただ仮にそういう事例だとしても治療することはないだろうな、とも思います。
結局手術してしまえば問題は解決しますから。
仮に学術的見地からホルモン測定などを行い
データを集めることはできるかもしれませんけど
我々のような臨床医には関係ないことになってしまいます。
今年そういう事例がたまたま多かったというだけですけど(多分)
猫の飼主さんは保護した時点でまだ子猫だったということで
特に雌の場合安心しない方が良いかもしれません。
油断していると気づかないまま妊娠が進んで
ある日出産したなんてこともありますから。
何だか、いろいろなことを考えないとダメなんだなと
今年は特に思います。
| comments (0) |