岡本動物病院

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院長のブログ

小さな変化を見逃すな

院長 / つぶやき / 2013.9.13 20:47

ほんのちょっとしたことが重大な意味を持つことがありますよ

本日検診を行った15歳の猫のことです。

免疫性の皮膚炎の既往歴はありますが、それ以外はこれまで
特に大きな病気はありませんでした。
しかし、最近になってちょっとだけ体重が減ってきたのが
気になったので、高齢検診を勧めてみました。

15歳という年齢から、まずは腎臓機能の低下が考えられましたが
血液検査では想定範囲内の数値であり、血圧も正常範囲でした。
レントゲン・エコー検査でも、結果は想定の範囲内で
体重減少の原因は見当たりませんでした。

機械でチェックする項目には大きな異常はありませんでしたが・・・
猫の体を見ると、左右両前肢の手首付近の毛が茶色に変色していました。
そして、決定的だったのが口臭です。
口を開けてみてみると、左右上顎臼歯に重度な歯周病がありました。
以前、ご紹介しましたが、歯石だけでは口臭は強くありません。
歯肉の炎症があって初めて「臭く」なります。

口の中に違和感があると、我々人間は指を入れて爪でこすったりできますが
犬猫はそれができませんから、顔面・口を床にこすりつけてみたり
前肢で擦ったり、ヨダレを前肢で拭き取ってみたり、前肢を舐めてみたり、という行動をとります。

歯肉炎は初期であれば臨床症状が明確ではありませんが
進行すると痛みが明確になってきて、食べようとするけれど口に入れたものをこぼしたり
痛みのない方の歯を使って食べるようになるので、顔を傾けてみたりします。
痛みが重度になると食事を食べなくなりますね。

歯周病の痛みは、我々人間の虫歯の痛みとは違って
「噛んだら痛い」という痛みです。
噛まなければ痛くないですし、「しみる」ではなく
直接脳天にガツンとくる痛みです。
それだけ痛ければ相当のストレスになりますので
痩せる原因となるかもしれません。

取り敢えず、近日中に歯の処置を行うことになりました。
これで痛みストレスから解放されて楽になると思います。

今回気づいた「異変」は毎日見ている飼い主さんではなかなかわからないと思います。
たまにしか見ない、客観的な第三者だからこそわかるという事例だと思います。
気になることはなんでも相談してください。
バッチリ全身チェックを行います。

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