滅多にない手術ですが・・・
腎臓はおしっこを作る臓器で、左右に一対、つまり2つあります。
それぞれ左右の横腹にありまして、ソラマメの形をしています。
この臓器を摘出すると言うのは稀な事ではありますが
適応となるのは、腫瘍・外傷性破裂などがあります。
今回、腫瘍の疑いのある症例にて摘出手術を行いましたが、
思い起こせば10年ぶりぐらいになりますね。
手術自体はそんなに難しいものではありません。
ただ・・・
今回の事例は、肥満があり脂肪がたくさんだったので
それをはがしてはがして・・・ようやく到達、と言う感じでした。
そして摘出した腎臓がこちら・・・
腎臓摘出の際には腎動脈・腎静脈をそれぞれ結紮して
尿管を膀胱近くで結紮して摘出します。
写真で白くびろ〜んと長いのが尿管です。
腎臓は一対ありますから、1つがダメになってももう一つが機能を代償します。
だから今回のように1つを摘出しても大丈夫なんですが
残りの腎臓を大事にしていかないといけませんね。
考えてみると、動物の体には「無駄なものはない」と思われるんですけど
実は「スペア」がちゃんと備わっているんですね。
たとえば今回の腎臓もそうですが、それ以外に肺・睾丸・卵巣など
2つある臓器はどちらかがダメになったとしても機能は保つ、と言う風になってます。
ただ、最も重要な心臓・脳はスペアがありません。
それらはホントに大事な組織ですから、それぞれ硬い骨の鎧で守られてます。
内臓ってちゃんとうまく作られてるなぁって思いますよ。
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