
猫の場合より治療は難しいです。
これは犬と猫の腎臓の構造の違いによるわけですが
猫の場合、脱水対策が取れれば案外と体は持ちます。
当院の事例で言うと、15歳時に慢性腎不全と診断し
以後食事療法と補液療法で維持しており現在21歳の猫がいます。
補液も当初は院内で行っていましたが、通院にはちょっと距離があることと
飼い主さんの仕事の都合もあり、自宅で補液を行ってもらい
月に一回検診に連れてきてもらってます。
自宅での補液に切り替えて以後、体調の変化はほとんどなく
健やかに日々過ごしています。
ただ、犬の腎不全の場合はこのようにはなかなか行かないです。
それは猫の場合の絶対的手段である補液だけでは体の維持ができないからですね。
以前は、犬の腎臓病はそれが発覚するとあっという間にダメになってしまうことが多かったです。
しかし猫の場合も同じことですけど「早期発見」ができれば、これはまた違ってきますけど。
現在、腎不全と診断した犬で良好な経過をたどっている症例があります。
腎臓は一旦壊れると元には戻りませんが、体を維持するのに必要な部分を
これ以上壊さないように、というのが治療の目的なのですが
その第一手段である食事療法がなかなかうまくいきません。
そもそも腎臓が悪くなると食欲自体が落ちます。
それに向けて処方食は・・・マズイんです。
食欲がない→まずい処方食 というコンボで治療がうまくいくわけがないですよ。
そこで色々と資料をかき集めて、現在は手作り食+処方食でやってもらってます。
(ちなみに飼い主さん・・・男性の方ですよ)
こちらから提示した食材を調理して与えてるんですね。
この努力には頭が下がります。
一時的ならばできるでしょうけれど、それを毎日毎日
しかも朝と夜はレシピを変えて、犬が飽きないようにという工夫されてます。
毎回来院時には「こういう食材は与えていいか?」など
その都度質問を受けて、こちらも責任もって答えを出してます。
食事療法の他、サプリメントと投薬も行っていますが
おそらく全ての要因がうまく回っているから、いい結果が出ているんでしょうね。
犬の腎不全は長期生存が難しいので、決して楽観できないと思ってましたが
無事に年を越せそうです。
犬が元気でいれば飼い主さんも元気になれますから
そのお手伝いができれば我々も嬉しいことこの上なし、ですね。
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