
ここからあそこへ、という話です。
食欲不振を主訴に来院した老犬です。
身体検査・血液検査など行い、重度な肝機能障害がみつかり、これが原因で食欲が落ちていると判断しました。
入院下で処置を行い、無事に食欲は回復し、以後投薬を行いました。
しかし、それからしばらく経って再び食欲廃絶となりました。
今回は飼い主さんから「舌が飛び出している」という話があり、顔を見てみると・・・
確かに舌は出てますが、この犬は抜歯を行っており舌が出るのは今回急な話ではないんです。
しかし、普通と明らかに違うのが「匂い」でした。
肉が腐った臭いというもので、よく見ると膿汁が付着しています。
そこで口の中を見てみると、以前にはなかった歯周炎がありました。
そこで再び抜歯処置となったわけですが・・・
以前葉の処置を行ったのは実は3年前です。
その際に20本以上の歯を抜くほどひどい状態でしたが、7本ほど残せました。
今回は残り7本のうち6本が壊死してたわけです。
歯から全身へ。
これはよく言われることではあるんですけど、なかなかそこまでひどくなることはありません。
実は今回はこの事例が起こったわけです。
歯の方はおそらく感染巣となったのはここだろうと思われる場所、実は1箇所だけでした。
そこは歯周病〜歯周炎となり、ついには下顎骨の壊死を起こしてました。
ここから細菌が血中に入り込み、肝臓へ波及したものと思われます。
血中に入り込んだ細菌は肝臓の他、心臓へ到達することも知られています。
特に犬ではこのような事例は珍しいことではなく、細菌性心内膜炎という病気を起こします。
今回もやや心臓に異常所見が見られていますので、心内膜炎も起こしていたかもしれません。
たかが歯ではないんですね。
口の中の衛生環境を整えるのは命を守ることに繋がるという事です。
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