院長 / つぶやき / 2018.1.5 23:05

年末年始はいかがお過ごしでしたでしょう。

個人的には何年かぶりに穏やかな年越しでした。

そして新年には毎年、今年の目標を書初めします。
昨年は「守」と書きました。
あらゆる出来事に対して「守」という事です。
もちろんプライベートなことではありませんよ。

そして今年は「不」と書きました。
不と言うと何となくですが否定的な感じがしますでしょうが
ちょっとそこには深い意味を持たせました。

例えば
「不可能」と言う言葉があります。
フランスの皇帝の辞書にはなかったらしいですが。

可能なことだけを行うと、ミスをする可能性はぐんと減ります。
しかし可能なことだけ、となると範囲が狭くなります。
自分の可能性をどんどんと広げられることが出来れば理想ですが
そうそう思い通りには広げられません。
でもちょっとずつなら出来るかもしれません。
出来ないことを不可能と言うのであれば
一生出来るようにならないかもしれません。
だから、いうなれば、リミッターを外すという事を
今年の目標として、「不」の字を取り払おうと思い立ちました。
通常は目指すべきものを目標とするんですが
今年は敢えて取っ払いたいことを目標としました。
だから「不」の字を取っ払う、という思いです。

昨年も残念ながら治せなかった、救えなかった命がありました。
出来ることならばすべての病気を治したいと思いますし
すべての命を救いたいと思っています。
でもなかなか思い通りには行きません。

もうだめだ、と思ったことも、正直あります。
でも私がそう思ったらもう治療は進まないですね。
こちらが諦めたらそこで終わってしまいます。

そう思っていても、どこかで諦めたことはなかったか？
そう自問自答してみると、絶対にない、とは言い切れません。
恥ずかしくもあり悔しくもありますが。

だから今年から「不」を取っ払う必要があると考えました。
可能性を自ら否定してはダメ、と。

長いこと命の前に立っていると
先がある程度読めてきます。
病気の事も情報が多くなればなるほど
先が読めてきます。

これはもうだめだな、と「わかる」ことも多くあります。
でもそこで諦めず、未来を自分で勝手に決めず
結果を求めていこうと思います。

「不」は必要ないんです。
否定をしないことを第一に考えていこうと思います。

今まで救えなかった命に対しての私の想いです。

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