そういうセミナーを受講してきました。
従来言われていたことが少し変わってきます。
これも時代の流れ、という事なんでしょうが
もっとはっきりと言えば
「科学的に解析されるようになった」
こういう事なんです。
その昔、私が学生時代に習ったことの中には
今では「大誤り」となったことがたくさんあります。
たった30年の間に常識と思われていたことが
どんどんと変更されてきました。
そういうことを学ぶと
かつて行ってきた自分の行為が
その当時は「常識」であったのに
今では「非常識」となってしまう事ですから
過去を振り返れば申し訳ないことをたくさんやってきたなと思います。
ただ今となっては変更も取り返しもつきません。
麻酔の方法。
鎮静剤や鎮痛剤の使用方法。
点滴・輸液の方法。
これだけでもずいぶん変わりました。
ただこれはまだまだだなと思うのは
手術技術レベルの向上です。
開業医の行う手術のレパートリーも
どんどん増えていることもその要因の1つでしょう。
特に、今回のセミナーでもやり玉に挙がっていましたが
胆嚢手術については目を覆いたくなるような現実があるようです。
今回のセミナーでも、胆嚢手術後の犬の回復状態について講演がありましたが
手術後に嘔吐が止まらないとか
手術後の処置によって状態が全く改善しなかったとか
結局回復するまでに1週間もかかったとか。
今回のセミナーの講師は、どちらかと言えば内科寄りの方でしたので
実際にご自分が執刀するわけではないようです。
セミナーですからいわゆる本音を隠して、という事になるんでしょうが
邪推かもしれませんが、本音の部分では
「もっときちんと手術をしてほしい」
こういう事なんじゃないでしょうか。
以前麻酔学のセミナーで、麻酔の専門医の方ははっきりと言ってました。
「外科医はもっと丁寧に手術をしなくてはダメだ」と。
麻酔医は元々外科の経験者です。
現在は執刀することはなくてもかつては執刀経験があるはずなので
外科手術の上手下手は見ればわかるんでしょう。
そして残念ながら下手な手術を見る機会が結構多いんでしょうね。
安全な手術のためには内科の総合的知識と
外科の技術が必ず必要です。
外科のレベルを向上させることこそが
安全な手術への重大な要素なはずです。
それがあってこその内科処置でしょうね。
内科と外科は左右の両輪です。
それぞれがバランスが取れてこそ
総合的レベルの向上につながります。
そしてそれぞれの翼をどんどんと成長させていくこと
それもバランスよく成長させていくことが
今回のセミナーの本筋だと思います。
常々思っていることではありますが
今回は特に痛感しました。
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