院長 / つぶやき / 2018.5.15 09:02

最近とてもそれを感じます。

原因がよくわからないけれども、という
「創傷性角膜炎」とか
「アレルギー性気管・気管支炎」と診断する症例が増えています。

よくみる疾患ではありますが、短期間の間に次々と言うのは
ちょっと解せない部分があり、何かしらの因果関係があるのでは？
と疑い発症前後の状況を飼い主さんから聞き取り調査をしてみると
屋外に散歩、しかも長時間というのが共通項でした。

春先は花粉が原因と言うことも考えられますが
桜や杉の花粉のピークを過ぎてもなお続いているので
花粉以外のものがあるのでは？と思いました。

それに気づいたのは車に乗る際に車体はもちろん
窓ガラスまで「黄色い粉」で覆われていることでした。

これは黄砂なんですが、中国から偏西風に乗って日本にやってくるもので
春先に強風の時には遠くがもやがかかって見えるという風物詩です。
毎年あることなので特に注意はしてませんでしたが
今年はその量が酷くないか？と思ってます。

事実、先日狂犬病の集合注射で朝からずっと屋外にいたんですが
帰ってから喉がガラガラして不愉快でした。
普段ほとんど外に出ないので余計酷く感じたのだろうと思いますが
これだけ大気が汚染されているとは思いませんでした。

この空気を動物も吸い続けているわけですから
それが眼に入ったり呼吸器系に入れば異常を起こしても不思議じゃありません。

黄砂は砂ですけどその中の成分は年々その汚染度が問題視されていますし
PM2.5などの化学物質もおそらく大量に含まれているんでしょう。

対策としてはマスクとゴーグルってことになるんでしょうが
動物にこれらを装着することは不可能です。
だからと言って屋外に出るな、と言うわけにもいきませんし。

もうちょっと落ち着くまで、気象学は素人なので詳しくはわかりませんけど
梅雨が来て雨が降るようになれば雨粒に混ざって大気中の物質は
地面に落ちますから空気は多少綺麗になるかもしれません。

乾燥している時、風が強い時の散歩は
短い時間で済ませたほうが無難かもしれません。
動物・人共にご注意ください。

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