「動物病院」ではなく「病院」へご相談ください。
たま〜にあるんですが「犬(猫)に噛まれた。どうすればいい?」と言う電話です。
こちらとすれば「犬(猫)が犬(猫)に噛まれたのかな?」と思うんですが
そうではなく人が噛まれたというのが多いんです。
動物がらみだから動物病院へ聞いてみようという事なんだと思うんですが
人が噛まれた場合には我々の出番ではないです。
要するに「主語」が大事なわけで
誰が噛まれたかという事ですので、その噛まれた人(動物)が治療を受けるわけですから
その人(動物)が行くべき場所へ行っていただきたいと思うわけです。
そういう説明をするんですが、それでも、多分ついでにという事だと思いますが
「どの科を受診したらいいのか?」と聞かれますので
一応こちらとしては常識的範囲として
「外科を受診して下さい」と返答しています。
噛まれたところは「怪我」ですから怪我を治療するところとなると
やはり外科だろうと思いますので。
一応参考までに・・・
動物に噛まれたとしてもその動物が自分の飼育動物なのか
野良なのか、はたまた野生の動物なのかによって
その怪我の意味が変わってきます。
動物に噛まれることで感染する病気があります。
単に怪我だけで済めばまだしも、ですが
最近はSFTSも動物から人へ感染することがわかっています。
我々も日常的によくあることなので、動物に噛まれたときにはどうするか
という応急処置をご紹介しておきましょう。
まずは傷口のちょっと上、つまり心臓に近い側になりますが
例えば指を噛まれた場合には指の付け根あたりから
傷口に向かってぎゅーっと絞ります。
それは血液を絞り出すのと雑菌を一緒に排出するためです。
これを水道の蛇口を開けて水を流したままにした状態で
何度か繰り返します。
それが済んだらティッシュなどで水気を軽く取り除いてから
イソジンを塗布するんですが、この時に我々は
綿棒にイソジンをたっぷりつけて傷口の中にグリグリと入れ込みます。
噛まれてすぐなら周囲の組織は麻痺していますので案外平気です。
傷の中を消毒しなければ意味がありませんので
傷の奥にイソジンをしみ込ませるつもりで行います。
それが済んだら傷の表面からの出血を抑える目的で
絆創膏(カットバンなど)を少しきつめに巻きます。
あまり強く締め付けると却ってよくないですが
適度に圧迫することで止血を促します。
大体はこれでOKです。
そのうえで病院へ行って出来れば抗生物質の処方は受けておけば
完璧だと思います。
ちなみにこの処置方法は毒蛇に噛まれたときは
蜂に刺されたときにも有効です。
ただあくまでも応急処置ですからそこのところはご承知ください。
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