岡本動物病院

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院長のブログ

鎮静剤

院長 / つぶやき / 2022.2.8 09:24

手術の時はもちろんですが検査のときにも使用します。

もちろん理想は鎮静剤なしの方が色々と情報がつかめるので
使わないに越したことはないんです。

例えば血圧や心臓のエコー検査など
「通常状態」や「興奮時・リラックス時」の状態が
欲しいので鎮静剤なしの方がいいと思います。

ただし骨折など酷い痛みがある場合のレントゲン検査などは
鎮静・鎮痛処置を行ってから実施するのが基本です。
これは痛みがある場所を検査するわけですから
そこを引っ張ったりすると余計な痛みを起こしますし
それで暴れたり動いたりすると折れた骨の先端が
周囲の組織、例えば筋肉や血管、神経を傷つける可能性があります。
そういった二次的な被害を抑えるためにも
落ち着かせてなおかつ痛みを取った状態でレントゲン撮影するというのが
動物の体に優しい検査というわけです。

鎮静処置には1種類ではなく2〜3種類の薬を使いますが
これによってリラックス効果があり、興奮が抑えられます。
また鎮痛剤によって仮に体の痛みがあったとしても
それを緩和しますので検査が容易になると言うメリットがあります。
検査が容易になると言うことは時間が短くなりますし。

特に猫の場合、何度も病院に来ているとか
何度も検査したことがある猫の場合は
慣れてきて暴れたり興奮したりすることも少なくなりますが
猫が暴れるのは基本的に「怖いから」ですので
いつまで経っても、何回やっても怖がる猫は怖がります。
そういうキャラの場合は鎮静してやったほうが
恐怖心の上乗せがなくなりますから今後のためには
割と積極的に鎮静処置をすることが多いです。

鎮静剤の効果はせいぜい1時間程度です。
またこれは薬の副作用と言うことになるんですが
覚醒後一時的ではありますがハイテンションになったり
食欲がドンと出てくることが多いんです。
だから家に帰ってから、とても元気で食欲旺盛ということになりますので
飼主さんにも鎮静剤を使うことについては評判は悪くないと思います。

検査は体に負担が掛かる、なんてことを言う人もいますが
うちのような一時診療施設で行う検査なんてのは
採血してから血液検査、レントゲン検査、エコー検査、
心電図検査、尿検査ぐらいです。
当院には内視鏡もCTもMRIもありませんので
体に負担が掛かるような検査はそもそもありません。
が、暴れて疲れるようなことは避けたいので
鎮静処置をしてササっと済ませてあげたいわけですし
鎮静していると筋肉の緊張もとれますから
特に腹部のエコー検査はとてもやりやすくなり
見逃しが少なくなりますね。

結局、検査する側、される側がお互いwin-winということなんだろうなと思いますよ。

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