岡本動物病院

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院長のブログ

避妊手術・去勢手術

院長 / つぶやき / 2022.11.24 09:28

術式は簡単ですが、安易ではありません。

いずれの手術も「全身麻酔」をします。
そして雌の避妊手術は「開腹手術」で、内臓(子宮・卵巣)の摘出を行います。
雄の去勢手術は開腹手術ではありませんが、急所である睾丸の摘出を行います。

手術には痛みがつきものです。
痛みの程度の分類と言うのがありまして、
軽度・中等度・重度と分けられます。
去勢手術は「軽度」に分類され
避妊手術は「中等度」に分類されます。

また他の手術と違うのは「健康体にメスを入れる」と言う点です。

以上を踏まえて実施されるものなんですよ。


術式としては確立されていますので
獣医師が最も多く経験する手術です。
奇形とか特異的なものはほぼありませんので
言ってしまえば「ワンパターン」の術式となります。

しかし一番に注意するのは健康体である事が大前提なんです。
健康体であることを証明するのは実は非常に難しいことで
手術前にあれこれ検査をして異常所見がないことを証明しなければなりませんが
実際にそこまでの術前検査をすることはまずないです。
となるとどうやってそれを判断するか、となりますが
これは実際に診る、と言うことに尽きます。

電話で手術の依頼が多いんですけども
まずは一度診察を受けてください、と説明するわけですが
かかってくる電話のうち実際に来院される方は半分以下です。
先だっても数日間に渡り複数回電話をしてきた方もいましたが
結局来院されていません。

実際に「診る」と言う診察はとても大事なことですが
診察の際に最初に確認するのは「体重」です。
これは数値のことだけではなく「肉付き」を見ます。

健康体であれば正常な肉付きをしているはずですから
見るだけではなく体に触れて確認します。
明らかに肉付きが悪い場合には飼主さんに色々確認しなければなりません。
食欲は正常なのか、
与えている食事内容は適切なのか、
排泄物に異常はないのか、などなど。

先日事情があって手術を急いでいると言う飼主さんから手術の依頼がありました。
実際に診察してみると、明らかに痩せていました。
動きが悪いとかそういう変化はなかったんですけど
話を聞いてみると、ずっと下痢〜軟便が続いていて
体重がなかなか増えない(子猫時からです)ということでした。
食欲はあるということでしたので
体調面の不良よりも食事内容に問題があるかもと考え
当面食事を変更して排泄物の変化、体重の増加があるか確認してみましょう、と
言うことになり3週間ほど経過してところで再診してみると
体重は一気に増加していました。
と言うことは内臓の問題、何かしらの疾患があるということではなく
食事内容が体に合わなかったと言う可能性が高いとなります。
これで体重が増えて体調がよくなったのであれば手術をしましょう、となりました。

痩せているということは栄養状態不良ですから
手術からの回復が悪くなる可能性は非常に高いです。
病気の治療のための手術ではないので
手術前より具体が悪くなってもらうわけには行きません。
だからこそより慎重になるわけです。

決して鼻歌交じりで行うようなことではないんです。
だからこそ手術前の診察を必ず受けてください。
ホントに大事な作業なんです。

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