院長 / つぶやき / 2023.8.8 09:41

今更感はあるんですがどうも誤解が多いようなので

先日ネット上のあるコラム記事を読んでまして
現役の医師が書いていたのですが

熱中症疑いで救急搬送されてくる患者を調べてみると
皆水は沢山飲んでいた

これなんです。
テレビでも熱中症対策として、水分をしっかりとりましょう、と
声高に叫んでいますね。
ただこれを見聞きした人は、多分こう思うはずです。

そうか。
水分を取りさえすればいいんだ、と。

これ、間違いとまでは言いませんけど正しくはないですね。
コラム記事の続きですが

結局は「暑いところに」いるからです。
暑いところにいて汗をたくさんかいてしまい
体から水分が抜けてしまい脱水状態にはなります。
しかし熱中症ではなくとも、例えばお腹を壊して
下痢嘔吐があればそれでも脱水状態にはなってしまいます、と。

水分摂取は脱水症状への対策であって
熱中症への対策とは言えない、ということです。

結局、暑いところにいればいくら水分を取っていようとも熱中症になっちゃいますよ、ということです。
だからクーラーの効いた部屋にいましょ、とか
日陰にいましょ、ということになるんです。

マスコミももうちょっときちんとした情報を流してほしいですが
いかんせん医療知識のない人がしゃべっているわけなので
仕方ないのかなぁとは思いますけど
せめて専門家の意見を参考にしてから公共の電波に乗せてほしいですな。

実際に、室内にいて熱中症になる人ってもいますでしょ。
なぜか？
答えは簡単。
室内が暑かったから。
例えばエアコンでクーリングしてなかったとか、ですよ。

それを考えると、今の沖縄の方々は非常に危険ですよね。
台風の影響で停電しているとのことで
電気製品すべてが使用できない状態でしょう。
しかも外は大雨と強風でしょうから
窓を開けるというのもなかなか。
どうやって暑さ対策をされているのか非常に心配です。

病院やホテルなどは非常用電源も装備しているかもしれませんけど
一般家庭ではそれはないでしょうから。
ちらと聞いたところでは水風呂を活用されているとか。
いくら猛暑とは言え水風呂はきついな、と思いますけど
体を冷やすには最も効果的でしょうね。

ということで熱中症対策は
暑いとことにいない。
いるとしても時間を短く。
そのうえで汗をかいた分の水分を摂取して
二次的な脱水対策をする、ということなのではないかな、と思います。

個人的には、暑いのも寒いのも嫌いなので
基本的に屋外に出ることは必要最低限です。
この天気ではバイクに乗ることすらありません。
車で出かけます。
必ずエアコンフル稼働で。
室内は人がいるところ、動物がいるところでは
エアコン使用は必須です。

ただエアコンを使用する場合、機械の温度設定を鵜?みにしてはいけません。
仮に27度に設定したとしても室内の温度が２７度になっているとは限らないです。
日当たりのいいところでは絶対に２７度以上あるはずです。
当院の場合、入院犬舎の部屋と病院内には温度計を置いてます。
それを見ながら温度設定をしています。

ちなみに１００均で買った温度計ですよ。
これで十分です。

特に気を付けてもらいたいのは温度を設定しないとき
例えば温度が「自動設定」になっているときです。
これはいわゆる「エコ」が目的であり、消費電気量を抑えますよということですが
それで室内の温度が下がってればいいですけど、大抵はそうなりません。
一昔前はそれでもよかったんですけど、現代は地球温暖化ではなく

地球は沸騰している

らしいですので、自動モードより、その日の温度上昇に合わせて
冷房温度設定をした方が良いでしょうね。
そして実際の温度を温度計で測定しつつ、というのが一番かな、と思います。

電気料金の値上げで家計にダメージ大です。
病院もエアコンフル稼働ですので電気代も相当上がっているでしょうね。
東京の国立博物館では億単位で電気代がかかってしまい
とうとう寄付を募ることになってますね。
国立なんだから国が電気代出せばいいのに、と思いますよ。
わけのわからんことに使うより自国のために使うことが優先ではないかなぁと思います。

まあ政治的なことに関してのコメントはこれぐらいにしときましょう。

とにかくまだまだ猛暑は続きます。
人も動物も命を守るためのエアコンは必須な時代です。
うまく活用して安全に夏を乗り切りましょ。

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