岡本動物病院

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院長のブログ

猫とウイルス

院長 / つぶやき / 2025.5.29 17:14

先日のネットニュースから

高病原性鳥インフルエンザウイルスが猫に感染を起こすとのこと。
それだけならまだしも死亡率が非常に高いらしいですね。

世界中を巻き込んだ新型コロナウイルスも猫への感染事例が
世界各国で報告されていますし、国内でも北海道の開業獣医師が
報告していたと記憶しています。

そもそもウイルスには「種の壁」が存在するのが原則で
例えば人へ感染発病するウイルスは人間だけ、ということなのですが
猫、または猫科動物は他動物のウイルス感染症も取り込んでしまいがちのようです。

随分前に動物園のトラだったかライオンだったか忘れましたが
犬のジステンパーウイルスに感染し死亡した、という事例がありました。

とは言えウイルスも相手を構わずという性質もあります。
例えば先のインフルエンザは元々は鳥の消化管にいるもので
それが豚へ感染し、そこで変異して再び鳥にいき
その後人へ感染を起こすというものですし
ジステンパーウイルスもバイカル湖にいる固有種アザラシに
集団感染を起こした歴史的事実もあります。

これらのウイルスの特徴は突然変異を起こすということなのですが
それによって病原性や対象動物がお構いなしになってしまうんですね。

ホントに困ったものです。

それはさておき当初の鳥インフルエンザですが
高病原性の型が入りこむと、例えば養鶏場では
全てが殺処分となりますので鶏肉はもちろん、卵の品薄を引き起こします。
これは最近もありましたので記憶に新しいところです。
また鳥から人への感染も散発的ではありますが実例がすでにあります。
そこから人から人への感染は今のところ無いようですけど
将来的には起こりうるかもしれません。
人の場合は幸い治療薬が色々ありますので
まだいいんですけど、猫が感染した場合
それが鳥インフルエンザだと、我々が見つけられればいいのですが
正直なところそういう事例は診察したことがないので全く自信がありません。
また仮に判明したとしても人で使われているような治療薬が
猫でも使えるかどうかも今の時点ではわかりません。

となると最大の防御は「感染させないこと」となりますね。
もちろん猫用のインフルエンザワクチンなんてものありませんし
マスクをすることも出来ませんね。
となると「外へ出さない」こと、これに尽きると思います。

当院では猫を屋外に出す人はほとんどいませんが
たまに転院してきた人ではそういう人がまだいます。
昔とは違うので色々な危険から身を守るために
自信と責任をもって「外に出さない」ということを徹底したほうがよろしいかと思います。

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