
都会では「無麻酔で行います」なんてことがあるようですけど・・・
当院も開業して年数が経ってますので、患者さんである動物たちも老犬・老猫が多いのです。
そうなると当然「老齢性疾患」の対応が多くなるわけですが
その中で最も多くなるのが「歯周病」ですね。
歯周病予防に有効!とか
歯石除去に有効!とか色々な謳い文句はありますが
はたして本当かな?と疑問をもったほうがいいかも、です。
そもそも歯周病になるには順序があるわけで・・・
食べ物
→歯の表面・間に付着
→歯垢
→口の中の細菌
→カルシウム沈着
→歯石形成
→歯石の成長・増大
→歯周ポケットへの侵入
→歯周病
最終的に歯周病となるわけですが、その前にブロックすることが重要なわけです。
例えば、歯磨き。
これが有効なのはカルシウム沈着を起こす前まで、です。
食べかすが歯垢に変わる前に除去することができればそこから先へ進むのを防げるでしょう、が
カルシウムが沈着すると・・・これは骨と同じ組織ですから
歯ブラシぐらいじゃ取れません。
だって骨を削ることができますか?ということです。
歯石までに進行したらもはや自宅で除去するのは無理です。
そしてこれを「無麻酔」で除去する、となると「?????」です。
歯石は歯の表面だけじゃなくて裏側にもありますし
歯石が付着して悪さをするのは奥歯です。
奥歯の裏側の歯石を取らずして、歯の処置をしたとは言えないですね。
見えるところだけじゃ意味がないでしょう。
掃除というのは見えないところまで、隅々まで行ってこそ掃除ですから。
またガムを噛んで歯石除去、なんてこともありえないですね。
ガムで骨は削れませんもの。
今日も2件の歯処置を行いましたが、1件の6歳の子は歯周病が進行して
顎の骨の一部が壊死していました。
また奥歯も歯周ポケットから膿が出てきました。
ちなみにこちらの飼い主さんは毎日丁寧に歯磨きをして
なおかつ歯のためにガムをガジガジ噛んでいたそうです。
それでも現実は残酷なんですね。
歯の処置は超音波スケーラーで歯石をポケットの中までのものを取り出して
歯根部が腐っている歯は抜いて、抜いた後の穴は洗浄して
壊死した組織は切除して最後は縫合します。
歯石除去も歯の表面をわずかですが削りますから
本来は仕上げにアパタイトで磨く処置まで行わないとダメなんですね。
これらの処置を無麻酔で、とか獣医師以外の人間が、となると
はやり「無理」と言わざるを得ないでしょうね。
楽に出来る処置方法があればそれに越したことはないですけど
なかなかそんな便利なものはないですねぇ。
もしあれば速攻自分で試してみますが(笑)
| comments (2) |
watanabeさん。おはようございます。
さて件の商品のことですが、「歯石が無くなる」というのは無理だと思います。
当院では、まず歯石を除去してから!その後の予\防をしましょう、と説明しています。
その際には「噛ませるもの」より「スプレー」もしくは「ジェルタイプ」の方が口腔内に広がって効果が出やすいだろうと思いますね。
岡本宏之 / 2014.12.5 08:21
| EMAIL | URL | 1gJaQidc |
よく口腔内に一日一回スプレーまたはスポイトで数滴あたえると、歯石が無くなる歯石予\防になるという商品(LE○A3など)を見かけますが、実際に獣医さんから見てありえる話なのでしょうか?
watanabe / 2014.12.4 08:33
| EMAIL | URL | gfLU2ofc |
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