
何を使って治療しようか、と考えます。
たとえば、アレルギーや免疫介在性の疾患の場合、治療が長期化あるいは生涯に渡ることも珍しくありません。
そのため、まず考えるのは「副反応」、ついで「費用」です。
とは言え、早急に症状を緩和する必要があるわけです。
第一選択薬は「ステロイド」でしょう。
これはまず外れなく症状を改善します。
しかし、長期間投与での副反応は避けられません。
長期間投与とはどのぐらいが長期なのか?
これは個体差があり一概には言えませんが、例えば皮膚病の専門医の先生は
「2〜3回の投与でも起こりうる」と仰ってます。
アメリカの皮膚専門医のセミナーで聞いた時には「連日投与」ではなく「隔日投与」が基本、ということでした。
これを受けて、一時期初診時から隔日投与で治療を開始したことがありますが
残念ながら症状改善が見られませんでした。
そのときには連日投与に切り替えたとたんに症状が改善しましたので
個人的には最初は連日、以後症状改善が見られたら隔日投与へと切り替えるほうがいいのかな、と思ってます。
ステロイドを長期続けるのは問題が出る可能性があるので、次に考えるのが「免疫抑制剤」となります。
もっともステロイドも「掻痒対策」のみならず「免疫抑制」も期待して投与します。
第二選択薬として「アザチオプリン」という薬剤を使用します、が・・・
こちらはステロイドの抗掻痒効果はありません。
免疫抑制効果を期待するのですが、あまりその効果は強くありません。
そのためあまり出番がないのが正直なところです。
免疫抑制効果をしっかりと出して欲しい場合に使うのが「シクロスポリン」となります。
これは確実に免疫抑制効果が出ますので、確定診断のついたアトピー性皮膚炎や免疫介在性疾患の場合には
第一選択薬となることも多々あります。
しかしながら、効果は期待できるのですがこの薬剤使用にあたっての問題がありまして・・・
それが「費用」ですね。
ステロイド剤と比較すると、当院の場合で5倍以上の費用となります。
これがこの薬の最大の問題でして、特効薬として使えるけれども・・・悩みどころです。
そのため、連日投与が基本の薬ではありますが、症状が緩和されたら投与間隔を開けて、という工夫が必要です。
またこの他にインターフェロン療法や減感差療法などがありますが
これらも費用がかかります。
第一の目的は「症状改善」であることは間違いないのです。
アトピーのかゆみは激烈です。
そのために体を掻きむしって傷だらけになることもあります。
免疫介在性疾患の場合は時に生命の危険があります。
早急に、というのはこういうことがあるからです。
動物の症状を改善させることを第一に考えなきゃいけないのでしょうけど
余計なお世話、と言われるかもしれませんが、飼い主さんの経済状況も考えないといけないと思うんです。
そのため、薬剤だけの治療にせず、食生活やシャンプー療法など環境改善にも口出しをします。
必要最低限の費用と手間で、最大限の効果を発揮するにはどうすればいいか
これが命題ですね。
| comments (0) |