
実は相当に密接な関わりがあるのです。
先日の症例です。
元々血液中の脂肪分の高い高脂血症の犬なので、本来なら「低脂肪食」にしておいた方が無難なのですが、これはさておき・・・
実は胆嚢炎が密かに存在していました。
これをグラフ化して見ますと以下の通りです。
胆嚢炎・高脂血症
→嘔吐が頻発
→十二指腸からの細菌感染(上向感染)
→胆管・膵管への波及
→胆管炎と膵炎の合併
変な言い方ですけど、純粋な膵炎ではなかったわけです。
それゆえ、内科治療に非常に良く反応しました。
ただ、胆嚢炎と膵炎の合併は結構ありますね。
また、胆嚢摘出手術時の術後合併症の1つに膵炎があります。
幸い当院では経験がありませんが、文献的にはよく目にします。
こちらがどういうメカニズムなのかはよくわかりません。
膵炎は特効的治療法がありません。
集中して行うのは「嘔吐を止めること」です。
また、膵炎の死亡率が高い事の1つに肺水腫があるとのこと。
これも経験はないのですが、実は気づいていないだけかもしれませんね。
高脂血症が胆嚢炎の、あるいは膵炎のリスクファクターであることは事実です。
しかしこれについても知られるようになったのは割と最近の出来事で
私が学生時代に使っていた教科書にはそんな記載はなかったと思います。
現代はいろんなことがわかるようになってきました。
病気の本質が明らかになった、とも言えるでしょう。
昔の感覚で「あぁ 大したことない 大丈夫」が通用しないです。
ちょっとでもリスクを減らしていくことはとても大事なことです。
最近話題になったハリウッド女優さんがまさにこれを実践してますね。
乳癌リスクをなくすために乳房切除を行い、先日には卵巣癌リスクをなくすために卵巣・卵管切除を行いました。
人の方では画期的な出来事でしょうけど、よく考えてみれば獣医療域では普通に行っていることですね。
人と動物とではホルモン系の問題は一律に語ることは出来ませんけど
獣医師の立場からは、彼女の行動は理解できます。
現代では女性の乳癌が増加しているとのことですが
こちらの「高脂肪食」が関わっていると言われています。
健康のためには「低脂肪食」が良いんでしょうね。
ちなみに私の場合、二十代の頃はウナギが大好物でしたが三十代になってから体が受け付けなくなりました。
また、マグロの中落ちが好物ですけど、先日来体が受け付けなくなりました。
今の所、牛・豚の脂肪は大丈夫なのですが、これも受け付けなくなったら・・・悲しいですね。
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