岡本動物病院

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院長のブログ

内科 or 外科 ?

院長 / つぶやき / 2017.2.25 12:41

どっちでいきましょうか。

例えば「骨折」
これは「整形外科」になりますね。 「整形内科」と言うのはありませんから。
「治す」ためには基本的には「手術」となります。
ただ骨折している場所や程度によって手術しなくてもいい場合もありますし
手術せずに「ギプス固定」でもイケることもあります。
また手術方法もいくつかありますので、レントゲンを見てから判断します。
レントゲンを見ずに「この方法で行きましょう」とはならないですね。当たり前ですけど。

例えば「心臓病の僧帽弁閉鎖不全症」
こちらは「完治」と言うことであれば「外科」ですが
多くの場合は投薬でコントロール(調整)しますから「内科」です。
血圧調整剤からはじまって強心剤や降圧剤など病態によって薬の使い分けが必要になってきます。
そのため「現在の病態はどうなっているか?」を把握する必要があるので
定期的な健診・検査が必要です。

例えば「腸閉塞」
こちらは「外科」一択です。
というのも腸閉塞が明らかであれば「緊急事態」ですので
当然「緊急手術」が必要です。
治すとかそういうレベルに話ではなく「救命」です。

例えば「歯周病」
こちらは口腔内の治療となりますので「全身麻酔」が必須です。
素面で口を開けたままに出来る動物はいませんから。
まして抜歯が必要だということになると、麻酔もせずに歯を抜いたら
「虐待」となるかもしれませんしね。
きちんとした治療のためには全身麻酔が必要なんですが
最近「麻酔をせずに治療します」なんてことを言っている人もいるやに聞いてますが
歯科の常識からすれば「無茶」なことだと思いますよ。

例えば「慢性腎臓病」
こちらも完治を望むなら「腎臓移植」と思われるかもしれませんが
残念ながら動物の場合、人とは違って腎臓移植は期待薄です。
ドナーの問題、移植した腎臓の生着の問題などがその要因です。
と言うことでほとんど100%の事例で内科治療です。


例えば「癌」
これは状況によって異なるので一概には言えませんが
当院の基本的考えは「悪いものは取り除くのが一番いい」と思ってますので
摘出、手術が出来るのであれば「外科」です。
それらが無理なら抗がん剤など化学療法となりますが
最近ではサプリメントを使うことが多いです。
サプリメントは内科治療には・・・ならないかもしれませんね。
要は「完治」が望めるなら外科を選択するべきでしょうし
それが無理なら外科と内科とサプリメントなどの組み合わせも考えるということでしょうか。


何が言いたいか?といいますと
治療の方法を選択するのはこちらの責任ですが
その目的は「動物を治すこと、苦しみから解放させること」です。
そのためには「今回は手術がいいだろう」とか
「この状態なら薬で行きましょう」とか言いますね。
何がベストの選択か、と言うのは決められるときとそうでないときがあります。

ただ、どの方法を選ぶか、最終決定は飼い主さんです。

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