院長 / つぶやき / 2017.7.26 21:31

今日で300例目となりました。

2004年から勉強を始め準備が整って手術を初めて早10年。
今日300例目の手術となりました。

思えば苦難の道でした。
情報はない。
資料はない。
はてはそんな病気はないとまで言われていたわけです。
まあ、今でもこの病気を知らない獣医も多いですけど。

それでもこれをほっておいてはいけないと思いながら
この道を歩いてきたわけです。

途中、心無い言葉を浴びせられたこともあります。
非難されたこともあります。
無視されたこともあります。
悔しい思いもしてきましたが
手術をして元気になり、そして長生きをしている動物がたくさんいます。
楽をして今日の日を迎えたわけじゃありません。

そうしていると見ている人は見ているらしく
講演や講義を頼まれることも増えました。
大阪・岡山・広島で講演をし賛同を得ることが多くなりました。

診断のコツ。
手術のコツなど時間の許す限り一生懸命説明をしました。

先日岡山であったセミナー会場で
私の講演を聞いたという若い先生から
「あれから10例手術をしました。先生のおかげです」
そういわれるとこれまでしてきた苦労が報われたような気がします。

隠れた殺し屋と揶揄される疾患です。
地下に潜んでおりある日突然表に出てきます。
そのままにしておけば命の危険がある疾患です。

私のしてきたこと、学んだことを
もっと多くの獣医師に伝えていきたい。
そうすればこの疾患で命を落とす犬、猫が
ドンドンと減っていくことは間違いないですから。

今日達成した300と言う数字は単なる数字ですが
これには多くの汗が染みこんでいます。
そしてこれは単なる通過点であり
体が動く限りこれからも続けていきます。
周りからなんと言われようと
己の信じたこと、残してきた実績。
これがモチベーションとなりますから。

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