岡本動物病院

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院長のブログ

エコーと血圧計

院長 / つぶやき / 2017.9.10 23:05

これからはこの2つを使いこなせなければ。

エコーはすでに多くの動物病院に導入されていることでしょう。
ただ診断となるとかなり差が出てきます。

心臓病の診断にはすでに必須のものですが
単に「逆流がある」と言うだけではダメなんですね。
色んなパラメータを解析しなくちゃ病態の正確な状態はつかめません。

胆嚢炎の診断も然り。
単に「胆泥がある」と言うだけじゃダメです。

個人的には最近は腎臓の検査に時間を割いています。
今までは腎臓の大きさ、形、内部構造だけが診断対象で
機能的な検査は出来ない、とされていました。
でもせっかくエコーを使うんだから機能を想像させる何かがあるんではないか?
ずっと考えていました。
そこで自分なりの解析を行っていたんですが
先日アメリカからの論文で私が調査していたことに関するものが発表されていたのを見ました。
今のところ決定的なものにはまだならないようですが
今後症例数が増えてくれば機能検査として実用的になる可能性があります。

腎臓の検査の1つに血圧測定があります。
人では普通に行う血圧測定ですけど
動物ではそうではないんです。
これは不思議なことなんですよ。

確かに動物の血圧測定は難しいんです。
でも出来ないわけではないんです。
ならばするべき検査ですよね。

血圧を測定する意義は実は重要なことで
高血圧状態にあるからこそ降圧剤が功を奏します。
もしも高血圧がないのに降圧剤を投与したら
簡単なことで、低血圧状態になりふらふらになってしまいます。

腎臓病の治療薬も心臓病の治療薬も
降圧剤を頻繁に使用します。
それによって臓器を保護が出来ることがわかっているからです。
しかし高血圧状態にないのも関わらず適当に降圧剤を使用すると
却って臓器はダメージを受けるんです。

薬を使用するには根拠が必要です。
それなくして「多分そうだろ」で投薬をするのは
『博打』であり治療ではないですね。
たまたま上手くはまればいいんでしょうけど
そうそう上手くは行かないのが現実です。

今後確実に増えていくであろう心臓病、腎臓病は
エコー検査と血圧測定でたくさんの情報が集まります。
確実な検査と診断によって病気の進行を遅らせることができ
天寿を全うできるとすれば
難しいからという情けない言い訳はいらないですね。

| comments (2) |

コメント

花さん こんばんは。

血圧測定は前肢か尻尾ですね。
ただなかなかじっとしてないんで測定が難しいんです。

岡本宏之 / 2017.9.13 22:54

| EMAIL | URL | iBAzvxqo |

先生、こんばんは。
犬猫の血圧ってどこで測るのですか?
人間と同じで手(前脚)ですか?

花 / 2017.9.13 01:23

| EMAIL | URL | h5Cn6HBE |

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