岡本動物病院

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ニュースレター

症例紹介〜胆嚢ポリープ〜

院長 / ニュースレター / 2013.5.29 22:24

胆嚢炎の1つで、胆嚢内にポリープが形成される状態です。
(注意:手術中や実際の写真がありますので生々しいのが苦手な方はご注意ください)

症例は13歳 レトリバー種 
持病(糖尿病)があり、これの悪化が見られたため再検査を実施したところ
元々あった胆嚢炎の悪化が見られました。
またこれ以外にも複数部位の手術が必要と判断し、胆嚢摘出手術その他を実施しました。

その際の胆嚢がこれです。

大型犬であることを差し引いても相当に腫大してました。

そして問題のポリープはこちら。

胆嚢を切開したところですが、写真の右側が胆嚢の出口となります。
その部分とその周囲にたくさん見える「白い粒状の物」がポリープです。
黒いものは胆泥の塊と胆石です。

最近はこのポリープを診る機会が増えました。
今年だけでも3〜4件は診てます。
いずれもエコー検査の際に見つかるのですが、胆石との鑑別が難しいです。
これ自体は良性であり、癌ではありません。
ただ、これが存在すること自体は異常と言わざるを得ないです。

当院で確認したことから言えるのは、ポリープがどこに存在するか?が大事なことで
これが胆嚢の出口でなければ問題はないと思いますが、出口部分に存在すると
胆汁の流入・排出に障害があるでしょう。
しかしここの部分は「痛みを感じる場所」ですから、相当な痛みがあることが予想されます。
(胆嚢炎の痛みに関してはまた別の機会に述べようと思います)
今回の症例では手術前には、持病である糖尿病の処置、すなわち血糖値のコントロールが出来なくなっていました。
しかし、手術後には血糖値のコントロールがスムーズとなり、この胆嚢ポリープが障害となっていたことが考えられます。
現在、この犬は非常に調子がいいと飼い主さんから今日連絡があったのでちょっと思い出して書いてみることにしました。

ポリープは、胆嚢に限らずどの部位で出来るものでも、慢性炎症に由来するものです。
この犬も13歳ですし、糖尿病が発覚した際にポリープはなかったんですが慢性胆嚢炎と診断していました。
諸事情により胆嚢炎の内科治療(投薬・食事療法)が出来なかったんですが、今回これで問題が解決したことを安堵しています。

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